レビュー
軽量ながら多機能なネットワークモニタリングツール「TCP Monitor Plus」
転送状況のグラフ表示、通信のリアルタイム監視、セッションの管理・自動切断が可能
(2015/1/22 12:23)
「TCP Monitor Plus」は、リアルタイムでネットワークのモニタリングが行えるツール。Windows 98/Me/NT/2000/XP/Vista/7/8/8.1に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
本ソフトは、Windows向けのTCP/IPネットワークモニター。実行ファイルのサイズが極めて小さい(744KB)にもかかわらず、機能が非常に豊富なことが最大の特長。インストール不要で利用できるポータブルアプリなので、USBメモリなどに入れておいてもよいだろう。
本ソフトに搭載されている各機能は、タブを切り替えて利用する仕組み。メインとなる機能は“トラフィックモニター”、“IP監視モニター”、“セッションモニター”の3つで、そのほかにも“NSLOOKUP”“NETSTAT”“WHOIS”“PING”“TRACERT”といったネットワークコマンドをGUIで利用するタブが用意されている。これらのタブは“IP監視モニター”や“セッションモニター”機能と連携しており、右クリックメニューから簡単に呼び出せて便利だ。なお、“パケットフィルター”機能はWindows Vista以降サポートされなくなったので、本稿では説明を割愛している。
[トラフィックモニター]タブでは、ネットワークの通信速度や送受信量などがリアルタイムにグラフ表示される。取得したデータを数値でレポート表示する“トラフィックレポート”を追加でオーバーレイ表示することも可能。“トラフィックレポート”はマウスのホイールで切り替えられるようになっており、瞬間送受信速度・平均送受信速度・指定時間毎の送受信量を順番に表示できる。また、グラフ部分(グラフレイヤー)を非表示にし、“トラフィックレポート”のみを表示することも可能。“グラフレイヤー”の表示・非表示はマウスの中ボタンクリックで切り替えられる。
なお、転送量のグラフはコンパクトで場所を取らない“ミニモニター”としてデスクトップへ表示することも可能。タスクトレイアイコンの右クリックメニューから有効化できる。
[IP監視モニター]タブは、指定したIPで行われている通信を一覧表示する。通信に利用されているプロトコルや通信先のホスト、通信しているプロセスなどがリアルタイムで把握できるようになっており、不審な通信を発見するといった用途に役立つ。通信データを16進数またはテキストで表示したり、フィルターの記述して特定のポートのみを監視することも可能だ。
[セッションモニター]タブは、接続(セッション)情報を一覧表示するタブ。セッションの情報を閲覧したり、情報をクリップボードへコピーできるほか、切断などの操作を行うことができる。また、自動切断機能を備えるのもユニーク。実行ファイルと同じ場所にルールを記述した設定ファイル(tcpmon_autoblock.txt)を置いておくと、そのルールにしたがってセッションを自動で切断可能。特定のホストに対する接続や指定したアプリの接続を拒否したり、一定時間後に切断したり、指定した時間帯のみ接続するようにしたりできる。
なお、一部機能を利用するには「TCP Monitor Plus」を管理者権限で実行する必要があるので注意。
ソフトウェア情報
- 「TCP Monitor Plus」
- 【著作権者】
- OGA. 氏
- 【対応OS】
- Windows 98/Me/NT/2000/XP/Vista/7/8/8.1
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.69(14/08/23)