杜のAndroid研究室

第139回

直感的なUIで自由自在にメモを手書きできる「Note Anytime β版」

文字を美しく手書きできる“カリグラフィーペン”ツールを搭載

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、タッチパネルをなぞってメモできる高機能な手書きメモアプリ「Note Anytime β版」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

円状に表示されるツールを使って手書きメモ

「Note Anytime β版」

 「Note Anytime β版」は、豊富なテンプレートに文字やイラストを手書きできる高機能な手書きメモアプリ。手書き日本語入力・手書きメモアプリの「7notes with mazec」などを提供する(株)MetaMoJiが開発したアプリで、直感的にメモできるインターフェイスや、文字を美しく手書きできる“カリグラフィーペン”ツールを備えているのが特長。Android版のほか、iOS版、Windows ストアアプリ版も公開されている。なお、本アプリはベータ版となっており、4月30日まで無料で利用可能。

 初回起動時には、サンプルのダウンロードとガイドムービーの視聴ができるようになっており、それらを終えると、画面中央にツールボタンが表示されたシンプルなメモ画面が表示される。ツールボタンをタッチすると、ボタンの周囲にペンや消しゴムなどのツールのアイコン群を円状に表示するとともに、画面上部にメニューバーを表示可能。

 アイコン群からペンツールを選択し、画面をなぞることでイラストや文字を手書きできる。また、ピンチイン・アウト操作で画面の拡大・縮小が可能。ツールボタンを再びタッチすると、周囲のアイコン群やメニューバーが再び非表示となる。

 また、ツールボタンをタッチしたまま上下左右にドラッグすれば画面内を移動させることが可能で、メモの邪魔にならないようにボタンを配置することができる。さらに、ツールボタンを画面の左右端に移動すると、アイコン群を画面端に沿ってバー状に表示することが可能。

ツールボタンをタッチすると、ペンなどのアイコン群が周囲に表示される
アイコン群を非表示にしたり、ドラッグして移動することで、ツールボタンがメモの邪魔にならないように配置できる

“カリグラフィー”風の手書きや画像・イラストの挿入が可能

 ツールボタン周囲に表示されるアイコン群には5つのペンツールのアイコンが並んでおり、各アイコンをダブルタップして表示される画面で、ペンの種類や太さ、文字色、透明度を設定できる。用意されているペンの種類は、自由線を描ける通常のペンに加えて、点線を描けるペン、西洋書道の“カリグラフィー”のように文字を美しく手書きできる“カリグラフィーペン”の3種類。“カリグラフィーペン”は、“カリグラフィーA”、“カリグラフィーB”の2種類のスタイルから選択できるほか、ペンの角度や細い部分と太い部分の比率を独自にカスタマイズすることも可能だ。

5つのアイコンごとにペンの種類や太さ、色などを設定可能
西洋書道風の“カリグラフィーペン”で文字を美しく手書きできる

 アイコン群から“なげなわ”ツールを選択して画面をなぞると、手書きした文字やイラストを長方形の範囲で選択することができ、オブジェクトとして移動やコピー、削除ができるほか、長方形の頂点を縦横斜めにドラッグすることで拡大・縮小が可能。手書きした線は、拡大・縮小しても劣化しない。そのほか、入力したテキストを挿入して、文字のサイズや色などをカスタマイズできる“テキスト入力”ツール、太さを選んで画面をなぞることでイラストや文字を消せる“消しゴム”ツールが用意されている。

“なげなわ“ツールで文字やイラストを選択して、移動やコピー、拡大・縮小などができる
日本語入力アプリで入力したテキストを挿入し、文字のサイズや色をカスタマイズ
[+]ボタンのメニューで[写真/アルバムから追加]項目を選択すると、メモに端末内の写真を挿入できる

 画面上部のメニューバーで[+]ボタンを押したときに表示されるメニューからは、メモに画像などを挿入することが可能。メニューの[写真/アルバムから追加]項目を選択して端末内の写真を選んで挿入できるほか、[カメラから追加]項目を選択してその場で撮影した写真も挿入できる。写真は移動やコピー、拡大・縮小や回転が可能で、さらにトリミングや透過度の調整も行える。

 また、メニューの[ライブラリから追加]項目を選択すると、プリセットされているイラストを一覧から選んでメモに挿入でき、拡大・縮小や回転などの操作を行うことが可能。そのほか、アプリ内ブラウザで表示したWebページのスクリーンショットを撮影し、リンクと共にメモに挿入することなどができる。

 なお、画面右下のまぶた型ボタンを押すと閲覧モードとなり、ピンチイン・アウトによる拡大・縮小に加えて、画面を上下左右にドラッグして表示範囲をスクロール可能。閲覧モードでは、画面内のツールボタンがまぶた型ボタンに切り替わり、同ボタンをタップすることで編集モードに戻れる。

挿入した写真は、移動やコピー、拡大・縮小や回転などが可能
プリセットされているイラストを選択し、メモに挿入することも可能

多彩なテンプレートを使ってメモを作成でき、画像へのエクスポートも可能

 画面左上のファイル型ボタンまたは端末の[戻る]キーを押すと、作成したメモを保存でき、“ノート”の一覧画面を表示することが可能。「Note Anytime」では、“ノート”を作成して、そこに複数のページを追加していく仕組みとなっている。また、“ノート”はフォルダ(タグ)による分類が可能で、自由にフォルダを作成して“ノート”を整理することができる。

 “ルート”フォルダまたは作成したフォルダを選択したときの画面で、[新規ノート作成]ボタンをタッチし、次に一覧からテンプレートを選択することで“ノート”の新規作成が可能。無地や方眼紙風、レポート用紙風のテンプレートのほか、ノート風の表紙付きやスケジュール帳風など、さまざまなテンプレートが用意されている。

手書きメモは“ノート”として保存され、フォルダを作成して分類することが可能
背景などのテンプレートを選択して、“ノート”を新規作成できる
メモはJPEG形式の画像に変換して、SNSへの投稿やメール送信、端末内への保存が可能

 メモの作成・編集画面で右上の[送信]ボタンを押すと表示されるメニューからは、メモのエクスポートや共有を行える。メモをJPEG形式の画像に変換し、端末内に保存できるほか、“Tumblr”や他のSNSへ投稿したり、メール送信することが可能。また、本アプリの独自形式である“atdoc”という形式に変換してメール送信などを行える。

 また、フォルダ画面で右上の[メニュー]ボタンから表示されるメニューで[ファイルから読み込む]項目を選択すると、端末内のPDF形式または“atdoc”形式のファイルを読み込んで、手書きメモを加えることが可能。なお、編集部で確認したところ、執筆時現在、Android版ではメモをPDF形式でエクスポートすることはできなかった。

 そのほか、MetaMoJi製手書き日本語入力アプリのリニューアル版となる「mazec2 手書き変換β版」も公開されており、「Note Anytime」でのテキスト入力時に「mazec2」を使うことで、手書き文字を直接入力しておいて、あとからテキスト化する“後から変換”が可能となる。

フォルダ画面のメニューの[ファイルを読み込む]項目からPDFファイルを読み込んで、手書きメモを加えられる
手書き日本語入力アプリの「mazec2 手書き変換β版」と組み合わせて使用することで、“後から変換”が可能になる
「Note Anytime β版」
【著作権者】
(株)MetaMoJi
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト(2013年4月30日まで利用可能)
【バージョン】
1.0.0.0(13/03/26)

(ライターズハイ:鈴木 友博)