杜のAndroid研究室

第208回

多機能なクリップボード履歴アプリ「StuffMerge Clipboard Composer」

コピーした複数のテキストを編集し、メールなどで共有できる

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、多機能なクリップボード履歴アプリ「StuffMerge Clipboard Composer」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

クリップボードにコピーしたテキストを管理・編集できるアプリ

「StuffMerge Clipboard Composer」

 「StuffMerge Clipboard Composer」は、クリップボードにコピーしたテキストを履歴として管理し、再利用できるクリップボード履歴アプリ。最大6件の履歴を管理でき、それらを組み合わせたり編集して文章を作成し、メールやSNSで共有することが可能。

 本アプリを起動するとステータスバーにアイコンが常駐し、クリップボードの監視が開始される。また、起動中は画面左端に本アプリのグリップが常に表示され、グリップをタップすることでアプリ画面を表示可能だ。

 Webブラウザーなどでテキストやリンクをコピーすると、本アプリに履歴が保存され、アプリ画面で一覧することが可能。アプリ画面では、あらかじめ履歴の保存先を“Group 1”または“Group 2”から選択可能。画面上部を左右にフリックしてグループを切り替えられ、選択中のグループに履歴が保存されていく仕組み。なお、無料版では各グループ最大3件、計6件までの履歴を保存できる。

起動するとステータスバーに常駐し、画面左端のグリップからアプリ画面を表示可能
クリップボードにコピーしたテキストやリンクが一覧表示される

コピーしたテキストを組み合わせて文章を作成し、共有できる

 一覧画面で各履歴の右側にある[<]ボタンをタップすると、メニューが表示され、履歴の編集や削除などを行える。メニューのペン型ボタンをタップすると、編集画面が表示され、履歴内容のテキストを日本語入力アプリで編集可能。また、ゴミ箱型ボタンをタップすれば、一覧画面から履歴を削除できる。

 また、メニューの左端にある[ホーム]ボタンをタップすれば、テキストをクリップボードに再びコピーすることができ、他のアプリで貼り付けることが可能。そのほか、メニューの左から2番目にあるボタンをタップすると、履歴を他のグループに移動することができる。

 一覧画面で履歴をタップすると、画面下部の編集エリアに履歴内容のテキストを書き出すことが可能。複数の履歴のテキストを書き出せるほか、編集エリアをタップすれば日本語入力アプリを起動して、テキストを加筆・修正することもできる。コピーしたテキストを複数組み合わせて編集し、文章を作成できるのが本アプリの特長だ。

各履歴の右側にある[<]ボタンからメニューを表示し、履歴の編集や削除を行える
各履歴をタップすると、画面下部の編集エリアにテキストを書き出せる

 なお、編集エリアの上側に表示されるツールバーはドラッグして上下に移動でき、編集エリアの高さを調整可能。また、ツールバー右側の[戻る][進む]ボタンで1つ前または後の編集状態に戻せるほか、消しゴム型ボタンをタップして編集エリアのテキストを消去することもできる。さらに、ツールバーの[コピー]ボタンをタップすれば、編集エリアのテキスト全体をコピーし、1件の履歴として保存することが可能だ。

 テキストの編集が完了したら、画面左下の紙飛行機型ボタンからAndroidの共有機能を使って共有を行える。表示される一覧からメールアプリやSNSアプリなどを選択して起動し、編集したテキストをメール送信したり、SNSへ投稿することが可能。

複数の履歴を書き出せるほか、日本語入力アプリでテキストを編集することが可能
画面左下の飛行機型ボタンをタップすると、メールアプリなどを起動して、編集したテキストを共有できる

テキストをコピーできないアプリからテキストを読み取るOCR機能も

スクリーンショット画像の共有メニューから本アプリを選択し、トリミングすればOCR機能を利用可能

 一部のWebページやアプリでは、表示されているテキストの選択やコピーができない場合がある。本アプリは、そうした場合でもテキスト情報を読み取れるOCR機能を備えており、読み取ったテキストをクリップボード履歴として管理することが可能。なお、OCR機能に対応する言語は、英語・スペイン語・イタリア語・フランス語・ドイツ語などで、日本語は未対応。

 OCR機能を利用するには、テキスト情報を読み取りたいアプリ画面でスクリーンショットを撮影し、通知領域に表示されるスクリーンショットの通知下部で[共有]ボタンをタップしよう。Androidの共有機能のメニューで[StuffMerge]項目を選択すると、スクリーンショット画像の編集画面が表示されるので、テキスト情報を読み取りたい範囲を選択してトリミングを行う。すると、テキスト情報の読み取り後、本アプリの一覧画面に読み取られたテキストが履歴として追加され、編集や再利用などを行うことが可能。

 そのほか、本アプリの一覧画面左上にあるゴミ箱ボタンからは履歴を一括削除することができる。表示されるメニューの[Remove items from this group]項目を選択すると表示中のグループのすべての履歴、[Remove all items from groups]項目を選択すれば全グループの履歴をまとめて一括削除可能。

OCR機能で読み取ったテキスト情報をクリップボード履歴として管理できる
画面左上のゴミ箱ボタンから履歴の一括削除を行える

 また、一覧画面左上の[再生]ボタンをタップすることで、本アプリによるクリップボードの監視を一時停止できるほか、画面右上の[×]ボタンをタップすれば本アプリの常駐を終了することが可能だ。

 なお、本アプリで保存できる履歴は2グループ、最大6件までに制限されているが、123円(税込み)の有料版「StuffMerge Clipboard PRO」では、保存可能な履歴件数が無制限となるほか、履歴を最大6グループに分類することができる。

「StuffMerge Clipboard Composer」
【著作権者】
Theredsunrise
【対応OS】
Android 3.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.6.801(14/08/09)

(ライターズハイ:鈴木 友博)