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動画を観る時間を節約したい! 動画配信サービスの再生速度を早めるワザ
2017年7月13日 06:10
録り貯めたドラマやアニメをなるべく短時間で消化するために、1.2倍速や1.5倍速など、通常よりもスピードを上げて視聴している人は少なくないのではないでしょうか。この視聴方法について論じた記事やブログエントリは過去にたびたび話題になっていますので、目にしたことがあるという人も多いことでしょう。
動画再生ソフトやアプリには再生速度を変更する機能が備わっていることが多く、こうした早送り視聴が可能になります。再生速度を極端に上げない限り、セリフや音楽の音程は維持されますので、違和感を最小限にとどめつつ、これらのコンテンツを短い時間で消化できるようになるというわけです。
もっとも、Webブラウザー上で再生を行うオンラインの動画配信サービスでは、こうした機能を備えているケースはほとんどありません。動画配信サービスでは何クールもあるドラマやアニメがラインナップされていることも多く、すべてを等倍速で視聴するとなると相当の時間を要します。その際、前述のような早送り視聴に慣れてしまっている場合、かなりまどろっこしく感じてしまいます。
0.06倍~16倍までの範囲で再生速度を自由に変更
こうした場合にぴったりなのが、「Google Chrome」の拡張機能「Video Speed Controller」です。これを使えば、Chrome上で再生を行うさまざまな動画サービスの再生速度を、自由に調節できるようになります。
再生速度は0.06倍から、最大で16倍までの範囲で変更できます。きちんとセリフなどを把握しながら視聴するのであれば、おそらく1.5倍くらいが上限でしょうが、お目当てのシーンを探すのが目的だったり、あるいはコンテンツの内容を把握するために手当たり次第に動画を再生するケースであれば、16倍速といった極端なスピードでの再生でも、使い道はありそうです。
また0.06倍というスロー再生であれば、動画を観ながらメモを取ったり、あるいは画面に表示されているテキストを書き写すなどの用途にも対応できます。速度の変更は画面左上に表示されるパレット上で行うか、あるいはキーボードショートカットでも行うことができます。ショートカットの割り当て、およびボタンを1回押すことで変更される速度幅は自在に設定できますので、自分好みにカスタマイズできます。
HTML 5を用いた動画配信サービスにも対応
今回紹介したこの「Video Speed Controller」は、HTML5 Videoに用意されている再生速度変更機能を利用しています。そのため、「YouTube」や「ニコニコ動画」に限らず、HTML5 Videoを用いた動画であれば、サービスの種類を問わず利用できます。筆者が確認した限りでは、定額制動画配信サービスの「Amazonビデオ」でも、本拡張機能による再生速度の変更が行えました。多くのコンテンツを流し見したいユーザにとっては、重宝する拡張機能だと言えるでしょう。
山口 真弘
テクニカルライター。PC周辺機器や電子書籍、電子辞書、ウェブサービスについてのハウツー記事をImpress Watch/ITmedia/CNETなどのWeb媒体に執筆。著書に『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)など。