#モリトーク

カスタマイズ好きなWindowsユーザー

(12/07/03)

Google社がHTML5の技術で制作した“Web絵本”Google社がHTML5の技術で制作した“Web絵本”

 今週はまず本題に入る前に、前回のオマケ情報をお届けしたい。前回の第14話では、HTML5がFlashの代替技術になり得るという話題を取り上げた。Google社は現在、HTML5の技術デモとして、『20 Things I Learned About Browsers and the Web(ブラウザやウェブについて知っておきたい20のこと)』と題した“Web絵本”を公開している。この絵本ではHTML5の技術がふんだんに活用されている上、HTML5についても解説しているので、Flashコンテンツと見間違うほどのリッチな演出を体験してみよう。

「マッハCopy」「マッハCopy」

 さて、ここからが今週の本題。Windowsユーザーは昔からカスタマイズが大好きである。どうすればWindowsがもっと便利になるか、いつも考えており、既成のまま使うなんてことはありえない。システムをカスタマイズしたり強化するソフトは読者からの注目度が常に高く、次世代OSの新機能を現行OSで再現するソフトはとくに人気が高い。先週のニュース記事で取り上げたアイ・オー・データ製のコピー高速化ソフト「マッハCopy」は、まさにその典型的な例であろう。

 「マッハCopy」はWindowsのコピー機能を改善するソフトであると同時に、Windows 8の新機能を先取りしたものでもある。内部的な仕組みがWindows 8のそれと同じなのかどうかは不明だが、少なくとも、そのコンセプトとユーザーインターフェイスはまったく同じだ。

「Metro7」「Metro7」

「Better Explorer(BExplorer)」「Better Explorer(BExplorer)」

 Windows 8の新機能を先取りするソフトといえば、目玉機能の“Metroスタイル”を再現する「Metro7」や、エクスプローラの“リボンUI”を再現する「Better Explorer(BExplorer)」も窓の杜ですでに紹介している。また、Windows 7の“Aero スナップ”“Aero シェイク”機能をそれ以前のOSで再現する「AquaSnap」や、Windows 7のタスクバーを再現する「SBar」も、次世代OSの新機能を先取りするソフトだった。

 さらに過去を振り返ると、Windows Vistaで実装されたエクスプローラの“パンくずリスト”をWindows XPで再現する「QT Address Bar」や、Windowsサイドバーをモチーフにした「Desktop Sidebar」なども記憶に新しい。そして窓の杜では、先取りソフトをまとめた特集記事を2度掲載したことがあり、どちらも評判がよかった。

 次世代OSの新機能を先取りすることは、OSが切り替わる時期の恒例行事となっており、とくにカスタマイズ好きなWindowsユーザーの視点で見れば、これ以上の遊べるネタはほかにない。こうした好奇心や探究心はオンラインソフト文化そのものであり、Windowsを楽しむためには欠かせないものであろうし、その資質をもったユーザーこそが真のWindowsユーザーと呼べるのかもしれない。

(中井 浩晶)