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「Word」「Excel」「PowerPoint」にMicrosoft 365 Copilotチャット起点の新しいエージェント

アプリ起点の「エージェントモード」とも接続

「Microsoft 365 Copilot」にチャット起点の新しい「Word」「Excel」「PowerPoint」エージェント

 米Microsoftは11月19日(現地時間)、「Microsoft 365 Copilot」の新しい「Word」、「Excel」、「PowerPoint」エージェントを発表した。

 「Word」や「Excel」、「PowerPoint」にはすでにエージェントモード(Agent Mode)があり、「Word」のものは一般提供が開始されている(「Excel」と「PowerPoint」のエージェントモードは、同社の先進的なAI機能を一般提供に先駆けてテストできる「Frontier」プログラムで提供中)。サイドパネルでやってほしいことを言葉で説明すれば、AIエージェントがそれに必要なタスクを自律的に判断し、順に実行してくれる。成果物の手直しも、言葉による指示で行える。

 このエージェントモードはアプリを起点とする「アプリファースト」のエージェントだが、今回発表されたエージェントは「チャットファースト」な点が異なる。Webブラウザーで開いた「Microsoft 365 Copilot」のチャットを起点にやってほしいことを説明すると、エージェントはユーザーインターフェイスのない“ヘッドレス”な「Word」、「Excel」、「PowerPoint」を用いてタスクを実行する。

チャットを起点に「Word」、「Excel」、「PowerPoint」のエージェントを実行

 つまり、最終的に出力されるデータは(ユーザーインターフェイスをもつ)通常の「Word」、「Excel」、「PowerPoint」アプリとまったく同じで、完全な互換性をもつ。また、システムとは隔離されたサンドボックス環境で動作する仕組みで、許可された業務データだけを安全に扱えるようになっているという。

最終的に出力されるデータはアプリの「Word」、「Excel」、「PowerPoint」とまったく同じで、完全な互換性をもつ

 そのほかにも、「Work IQ」と呼ばれるソリューションを用いたグラウンディング(根拠となるリンクを示すこと)、「OneDrive」を通じた機密性やアクセス制御、監査ログなどにも対応しており、Microsoft製品との親和性の高さも魅力。さらに、チャットファーストなエージェントで生成したコンテンツを、アプリファーストなエージェントモードへ引き継ぐこともできる。

 新しい「Word」、「Excel」、「PowerPoint」エージェントは、「Frontier」プログラムを通じて試用可能。今後もフィードバックを得ながら改善していくとしている。