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Windows版「Excel」に[データの取得]画面が追加 ~「Power Query」をよりシンプルに

多種多様なデータソースから目的のものをチョイスしてクイックアクセス

従来の[データの取得]メニュー。多くのデータソースがいくつものサブメニューに分けられている

 米Microsoftは11月25日(日本時間)、Windows版「Microsoft Excel」に新しい[データの取得](Get Data)ダイアログを導入したことを明らかにした。データ処理ツール「Power Query」を近代化する取り組みの第一歩と位置付けられている。

新しい[データの取得](Get Data)ダイアログへアクセスできるコマンド

 「Power Query」は、指定した外部ソースからデータを取得し、加工して「Excel」へインポートできる機能。たとえば「Excel」でCSVファイルをそのまま開くと文字化けしてしまうことがあるが、「Power Query」ならば適切な文字コードを指定して、正しく取り込める。毎回同じデータ加工をしてインポートしている場合も、「Power Query」ならばそれを自動化できるので便利だ。

 「Power Query」はさまざまなデータソースに対応しているが、これまではいくつものサブメニューにわけて整理されており、一覧性が悪く、目的のデータソースを探すのが難しかった。

 そこで新しい[データの取得]ダイアログ(プレビュー)は、利用可能なデータソースを[新規]タブに集約。検索ボックスやカテゴリーフィルターを駆使して、単一のビューで簡単にデータソース(コネクター)を探し出せるようになった。一度利用したデータソースは[ホーム]画面に登録されるため、次回からは探す必要はない。また、CSVファイルやPDFファイルといった人気のデータソースであれば、あらかじめ[ホーム]画面に登録されている。サブメニューをいちいち開いてデータソースを探す手間は不要だ。

クイックアクセスとして機能する[ホーム]画面
[新規]タブでは検索ボックスやカテゴリーフィルターでデータソースを探せる

 データソースを選択すると、おなじみの「Power Query」インポートダイアログが表示される。ここから先の操作に変更はない。

おなじみの「Power Query」インポートダイアログ

 同社は今後も、このダイアログにモジュールを追加し、データの接続や準備をより簡単に行えるようにする考えだ。インポートのプロセスや「Power Query」エディターなども改善していくとしている。

 新しい[データの取得]ダイアログは現在、「Microsoft 365」サブスクリプションを購読しているWindows版「Excel」の「バージョン 2509」(Build 16.0.19328.20000)以降で段階的に展開中。間もなくすべてのWindows版「Excel」で利用可能になるだろう。