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どんなウィンドウもタブにまとめられる「WindowTabs」に日本語派生プロジェクトが誕生

Microsoftもあきらめた「Sets」機能を実現

「WindowTabs」ss_jp_2025.11.24

 どんなアプリウィンドウもタブ化して一つのウィンドウにまとめて管理できるようにするユーティリティ「WindowTabs」に、新たなフォーク(派生)プロジェクトが誕生した。オリジナルにいくつかの機能が追加されているほか、日本にあるスタンダードソフトウェア(株)という会社がメンテナンスしているだけあって、ユーザーインターフェイスが日本語化されているのが魅力だ。

ユーザーインターフェイスを日本語に切り替えることも可能

 「WindowTabs」は、ウィンドウをひとまとめにしてタブで切り替えられるようにするアプリ。実行するとタスクトレイに常駐し、すべてのアプリウィンドウに独自のタブを追加する。これをドラッグ&ドロップでまとめれば、単一のウィンドウにグループ化することが可能。異なるアプリのウィンドウでもひとまとめにできるほか、同じアプリのウィンドウを自動でグルーピングできる。タブインターフェイスをもたないアプリではとくに効果が絶大で、ファイルを開くたびにデスクトップへウィンドウが増えていくのを防止できる。

たとえばOS標準の「フォト」アプリはタブインターフェイスを備えていないため、画像ファイルを開くたびにプレビューウィンドウが増えていってしまう。自動でグルーピングすれば、それを防ぐことが可能

 もともとはMaurice Flanagan氏によって開発されたシェアウェアだった――本誌でも2009年に紹介している――が、無償化やオープンソース化を経て、オリジナルプロジェクトは閉鎖された。その後も何度かフォークされ、機能の改善やモダナイズが行われてきたが、今回紹介するプロジェクトもその一つといえる。ライセンスは「MIT」で、プロジェクトは「GitHub」でホストされている。

 オリジナル版とのおもな違いは、以下の通り。オリジナル版の頃にはなかった明暗テーマ、高DPIモニターなどにも対応しているのがうれしい。

  • タブの右クリックメニューでさまざまなアクションを利用可能
     ►タブの分離と位置移動(ディスプレイの上下左右端、異なるモニターなどへ)
     ►タブグループの位置移動
     ►タブ(グループ)の分離とほかのタブグループへの連結
  • ダークモード・ライトモードへの対応
  • マルチモニター環境と高DPIモニターのサポート
  • UWPアプリのサポート
  • 多言語対応。タスクトレイアイコンの右クリックメニューから再起動なしで言語の切り替えが可能(初期設定は英語)
  • タスクトレイアイコンの右クリックメニューから機能を一時的に停止
タブの右クリックメニューでさまざまなアクションを利用可能

 ウィンドウのタブ化は以前にMicrosoftも計画しており、「Sets」という名前でテストされていたが、結局、製品版への導入は実現しなかった。

 もし「Sets」のような機能がほしいのであれば、「WindowTabs」は試してみる価値があるだろう。

ソフトウェア情報

「WindowTabs」
【著作権者】
Maurice "Mo" Flanagan 氏、Standard Software s-yamamoto 氏
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
ss_jp_2025.11.24(25/11/24)