Windows 10資格認定試験 徹底攻略!

《第5問:解答》ある条件において、Windows 10で特定ユーザーに管理を委任する際に与える適切な管理権限は?

 先週の出題「第5問 ある条件において、Windows 10で特定ユーザーに管理を委任する際に与える適切な管理権限は?」の解答と解説をお伝えする。

 分からなかった人・間違えた人は、ぜひ実際にWindows 10を操作して確認していただきたい。

《第5問:出題》

Microsoft Intuneの管理コンソールおよびOffice 365管理センターで、ユーザーの管理を特定のユーザーに委任したいと考えています。必要以上の権限をこのユーザーに与えたくはありません。適切な役割はどれですか。

A. 全体管理者
B. ユーザー
C. 中間管理者
D. カスタム管理者
(正解:D)

『徹底攻略MCP問題集 Windows 10[70-697:Configuring Windows Devices]対応』第3章<Microsoft Intuneによるデバイス管理>の問21より

 「カスタム管理者」に指定したユーザーには、特定の領域だけを管理だけを委任することができます(D)。

 Microsoft IntuneおよびOffice 365管理センターからユーザー作成を行うと、Office 365管理センターのWebサイトが開きます。Microsoft IntuneとOffice 365はどちらもAzure ADを認証基盤として使用しているため、Office 365管理センターから一元的にユーザー管理が行われます。

 Office 365管理センターからユーザーの作成や編集を行う際には、ユーザーアカウントに役割を設定することができます。これにより、管理の一部をユーザーに委任することが可能です。

 役割には、次の3種類があります。

●ユーザー(管理者アクセス権なし)
 通常の利用者としての役割です。Office 365管理センターや管理タスクに対するアクセス権は持ちません。

●全体管理者
 Office 365管理センターのすべての機能に対してアクセス権を持つ役割です。すべての管理タスクを実行することができます。

●カスタム管理者
 特定の領域に対して管理できるアクセス権を持つ役割です。選択時に表示されるチェックボックスで選択された領域に対するアクセス権を持ちます。

 今回のシナリオでは、ユーザーに「カスタム管理者」の役割を指定して、委任したい管理内容を選択します(D)。「全体管理者」では過剰な権利を与えることになります(A)。また「ユーザー」には管理アクセス権がないので、不適切です(B)。「中間管理者」という役割はありません(C)。

ユーザーの役割の選択

第6問のご案内

 「第5問 ある条件において、Windows 10で特定ユーザーに管理を委任する際に与える適切な管理権限は?」の解説を読み終えた方は、ぜひ「第6問 Windows 10のユーザープロファイルにはどんな種類がある?」にも挑戦してください。

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新井 慎太朗(あらい・しんたろう)

株式会社ソフィアネットワークに勤務し、NECマネジメントパートナー所属の講師としてトレーニングへの登壇やコースの開発を行っています。主な担当領域はWindows製品に関するトレーニングで、Windows OSや仮想化に関するMicrosoft認定トレーニングを中心に担当しています。トレーニングに関しても、実機でのデモや実習を交えながら実装における注意点やポイントなどをご紹介しています。また、最近ではWindows製品の技術に関するWebの記事を連載していますので、そちらの記事でも皆様のお役に立てればと考えております。