30周年特別企画

【Maker Faire Tokyo 2026】AIで体験するものづくり! 3Dモデル作成体験ワークショップは盛況

オリジナル3Dモデルを簡単に作って持ち帰れる!

Maker Faire Tokyo 2026の会場となった有明GYM-EX

 Maker Faire Tokyoは、ものづくり愛好家「Maker」による展示発表会であり、毎年多くの出展者と参加者が集う、日本最大級のものづくりイベント。2026年9月5日~6日に開催されたMaker Faire Tokyo 2026に窓の杜は30周年を記念して初めてブースを出展し、AIを活用した「プログラム作成」と「3Dモデル作成」を体験できるワークショップを行った。

窓の杜ブースの様子。左が「3Dモデル作成体験」コーナー、右が「プログラム作成体験」コーナー

 あいにくの雨空にもかかわらず、2日共に整理券がなくなるほどの盛況であった。ここでは、3Dモデル作成ワークショップの様子を紹介する。

 3Dモデル作成ワークショップには、小学生からシニア層に至るまで、年齢・性別を問わず多様な層が参加。生成するものは大好きな電車、美少女フィギュア、飼っているペットとさまざまで、皆一様に自分が考えたものが3D化されることに驚いていた。

小学生からシニア層に至るまで、年齢・性別を問わず多様な層が参加していた

GPU搭載デスクトップPCでローカルAIを動かし2D画像から3Dモデルを生成する

『学生風の男、日本人、都会っぽい感じ、夏服、ゲーム風、白背景』で2D画像を生成したところ
さらにプロンプトを修正して生成された2D画像をもとにAIで3Dモデル化したもの

 3Dモデル作成体験コーナーは、AIを活用してオリジナルの3Dモデルを作成し、そのデータを持ち帰ることができるというものだ。一から3Dモデルを作成するには、3DCGソフトや3D CADソフトに習熟する必要があり、初心者にはハードルが高い。しかし、AIを活用することで、そうしたソフトを一切触ったことがない人でも、自由に3Dモデルを作成できる。手順としては、以下のような流れとなっていた。

  1. プロンプトを自由に入力してAIが2D画像を生成
  2. 2D画像を元にAIが3Dモデルを生成
  3. 完成した3Dモデルをさまざまな角度から眺める
  4. 3Dモデルデータを受け取る

 3Dモデルの生成にクラウド上のAIではなく、ローカルAIを使うこともポイントの一つだ。3Dモデル生成には3~5分かかるため、体験の制限時間はトータルで10~15分程度となる。

 3Dモデル作成体験コーナーでは、GeForce RTX 5060 Tiを搭載したマウスコンピューター製のミニタワーマシン「DAIV KM-A7G6T」とゲーミングノートPC「G TUNE P5-A7G60WT-D」を用意。ミニタワーマシンでは、2D画像生成と2D画像からの3Dモデル生成を行い、ゲーミングノートPCでは作成された3Dモデルの表示や参加者のスマートフォンなどへのダウンロードを行うようになっていた。

「3Dモデル作成体験」コーナー。左のマウスコンピューター製ミニタワーマシン「DAIV KM-A7G6T」でローカルAIを動かしている。作成した3Dモデルは後ろの大型モニターに表示される

 プログラム作成体験よりも、3Dモデル作成体験のほうが参加者の年齢層は高めで、AIに関する知識が豊富な人も多かったようだ。まずは、AIにプロンプトを入力して、2D画像を生成させる。2D画像生成は、クラウド上のAIサービス「Google Gemini(Nano Banana)」を使う方法とローカルで動作する「Stable Diffusion」を使う方法の2種類が用意されていたが、基本的にはより画像生成能力が高い前者の方法が使われていた。

 2D画像は、『地面に寝ている黒猫。アニメ風。白背景』のように、必要な要素をプロンプトに書き連ねることで生成する。最後に必ず『白背景』という言葉を入れることがポイントで、背景を白にしないと、うまく3Dモデル化ができない場合があるのだ。プロンプトを入力してから2D画像が生成されるまでは数秒であり、生成された2D画像が気に入らない場合は、3分間の制限時間内なら何度でもプロンプトを変更して再生成が可能だった。

『寝ている猫。白背景』というシンプルなプロンプトを入力したところ、右のような2D画像が生成された。最後に白背景という言葉を入れるのは、3Dモデル化しやすくするためだ
先ほどの猫の画像は実写風だったので、今度は『地面に寝ている黒猫。アニメ風。白背景』というプロンプトにしたところ、右のような2D画像が生成された

 満足のいく2D画像を生成できたら、次は3Dモデルの生成に移る。窓の杜の3Dモデル作成ワークショップでは、1枚の2D画像から3Dモデルを生成するAI「Pixal3D」をローカルで動かし、先ほど作成した2D画像を3Dモデル化していた。VRAMを16GB搭載しているGeForce RTX 5060 Tiが大活躍する場面だ。ローカルでのAI処理なので、何度利用してもAPI料金などがかかることはない。もちろん、クラウド上での処理に比べると時間がかかることも多いが、今回のPCでは3~5分程度で3Dモデルの生成が完了していた。

気に入った2D画像が生成されたら、ローカルで動作するAI「Pixal3D」を使って、2D画像から3Dモデルを生成する。生成には3~5分程度の時間がかかるが、その間GPUがフル稼働していることがわかる
3Dモデル化には多少時間がかかるので、待ち時間に参加者が読めるよう、「Blender」入門書『ミニチュア作りで楽しくはじめる 10日でBlender入門』(インプレス刊)などが置かれていた

 3Dモデル生成が完了したら、3Dモデルデータを隣のゲーミングノートPC「G TUNE P5-A7G60WT-D」にコピーし、接続された大型モニターで生成された3Dモデルを大画面で確認したり、3Dモデルと参加者が一緒に記念撮影をしたりすることができる。1枚の2D画像から、AIが3Dモデルを生成するため、元となる2D画像によっては裏側などが想定と異なる場合もあるが、ほとんどの場合、参加者が思い描いたような3Dモデルが生成されていたようだ。

先ほどの猫の2D画像から生成された3Dモデル。完成した3Dモデルは大型モニターの大画面に表示される。3Dモデルと参加者が一緒に記念撮影も可能だった

 生成された3Dモデルデータは、ギガファイル便のQRコード発行機能を利用して、参加者のスマートフォンなどにダウンロードして持ち帰ることができる。また、参加整理券の右下のQRコードから3Dモデルデータを活用するためのソフトをダウンロードできるようになっていた。

生成された3Dモデルはギガファイル便のQRコード発行機能を利用して、参加者のスマートフォンなどにダウンロードして持ち帰ることができる
スマートフォンでQRコードを撮影し、3Dモデルをダウンロードしているところ

 さらに、作成した3Dモデルデータを、隣のImpress 3D Labの3Dプリンターで3D出力するサービスも行われていた。こちらは出力に時間がかかるため、参加者全員が受け取れるわけではないが、早い時間に体験した参加者は後ほどImpress 3D Labのブースに立ち寄り、出力されたものを受け取ることができた。

 やはり、3Dデータより実際に手に取って触れる立体になったほうが感動も大きかったようで、帰りがけに感謝の言葉をスタッフに伝えてくれる参加者もちらほらいた。参加者に感想を聞いたところ、『AIを使えば3Dモデルを簡単に生成できることが分かって面白かった』と答えてくれた。

 参加者の中には自分の所有するPCで同じことをやりたいと考える人や、職場のPCでビジネスに応用したいと考える人もおり、詳しい仕組みを尋ねる方もいたのがものづくりに関心のある人が集まるMaker Faireらしいところだ。生成AIの力を活用することで、誰でもものづくりができることを体感できるワークショップとなっていた。