NEWS(11/07/22 17:09)

Firefox版「Google ツールバー」は「Firefox 5」以降には対応せず、Googleが発表

“高速リリースサイクル”への移行の影響か

「Firefox」版「Google ツールバー」v7.1.20110512W「Firefox」版「Google ツールバー」v7.1.20110512W

 米Google Inc.は19日(現地時間)、「Firefox」版「Google ツールバー」を「Firefox」v5.0以降のバージョンへ対応させる予定がないことを発表した。

 本ツールバーは「Firefox」v2.0からv4.0.1に対応しており、GoogleのWeb検索機能のほかにも、Webページの共有機能、Webページの翻訳機能、Webフォームの自動入力を行う“オートフィル”機能など、Webページを閲覧するのに便利な機能を多数備えている。

 同社の公式ブログ“Google Toolbar Help”によると、これまで本ツールバーに追加されてきた機能の多くは、今日の「Firefox」には標準搭載されるようになったとしており、“Webブラウザーに足りない機能を補う”という本来の役割を終えたというのが、今回の発表の表向きの理由であるようだ。「Firefox」に標準搭載されていない機能についても、サードパーティー製の拡張機能で代用できるとのことで、本ツールバーのヘルプページで代替の拡張機能が案内されている。

 なお、「Firefox」が“高速リリースサイクル”へ移行して以降、「Firefox」最新版への対応が明記されていない拡張機能は、「Firefox」の仕様変更の影響を受ける場合などを除き、原則として“対応済み”として扱うという措置がとられている。“Firefox Add-ons”での対応バージョンの表記も自動的にアップデートされる仕組みで、Mozillaによると、最新版である「Firefox 5」には98%のアドオンが対応済みであるとのこと。

 しかし、そうした措置がとられるのは“Firefox Add-ons”へ登録済みの拡張機能に対してのみであり、本ツールバーのように“Firefox add-ons”へ登録されておらず、独自に配布されている場合は作者自らが対応の確認とアップデート作業を行う必要がある。高速リリースサイクルへの移行後は、このような拡張機能のメンテナンスにかかる負担が増加しており、なかには開発やメンテナンスが滞ったり、中止されるものも出てきているようだ。

 これらの“非対応”拡張機能は、Mozilla公式の拡張機能「Add-on Compatibility Reporter」を導入するなどして利用し続けることも可能。ただし、作者やMozillaによるサポートは一切受けらず、自己責任での利用になることには注意したい。

(柳 英俊)