NEWS(11/09/29 16:46)

「Firefox 7」「Thunderbird 7」などで修正された脆弱性が公表

全10件で深刻度の内訳は“最高”が7件、“高”が1件、“中”が2件

 Mozillaは27日、「Firefox 7」「Firefox 3.6.23」「Thunderbird 7」「Thunderbird 3.1.15」を一斉公開した。これらの製品には脆弱性の修正も含まれており、その内容がMozilla製品のセキュリティ情報をまとめたWebサイト“セキュリティセンター”で公表されている。

 それによると、今回修正された脆弱性は全10件で、その深刻度の内訳は、4段階中最高の“最高”が7件、4段階中上から2番目の“高”が1件、4段階中上から3番目の“中”が2件となっている。各製品およびバージョンにおける対応状況は以下の通り。なお、執筆時現在、「Thunderbird 3.1.15」で修正された脆弱性の内容は公開されていない。

 深刻度Fx 7Fx 3.6.23Tb 7Tb 3.1.15内容
MFSA 2011-45動作データからキー操作が推測できる
MFSA 2011-44最高OGGヘッダーの読み込みにおける解放後使用の問題
MFSA 2011-43最高“loadSubScript”によって“XPCNativeWrapper”のスコープ引数が公開される
MFSA 2011-42最高悪用の恐れがあるYARR正規表現ライブラリの不正終了
MFSA 2011-41最高悪用の恐れがあるWebGLの不正終了
MFSA 2011-40最高[Enter]キーの押下継続によるコードのインストール
MFSA 2011-39CRLFインジェクションによる複数Locationヘッダーへの対策
MFSA 2011-38プラグインと隠ぺいされた“window.location”オブジェクトを通じたXSS
MFSA 2011-37最高“RegExp”を使用する際に整数オーバーフローが発生
MFSA 2011-36最高さまざまなメモリ安全性の問題

 (○:本バージョンで修正済み。●:以前のバージョンで修正済み。-:影響しない脆弱性。?:不明。)

 なお、高速リリースサイクルが適用されない旧バージョンとなる「Firefox 3.6」は最短で2011年9月に、「Thunderbird 3.1」は最短で2011年12月に、それぞれサポートが終了する予定だったが、7月に設立された法人ユーザーワーキンググループで法人向けサポートの方針が決まるまではサポートが継続される見込み。現在、延長サポート版の提供が提案されているという。

(柳 英俊)