NEWS(12/06/14 18:16)
速度向上や最新Web技術への対応など多くの改良が施された「Opera 12」正式版
標準では無効ながらWebGLとハードウェアアクセラレーションにも対応
ノルウェーのOpera Software ASAは14日(現地時間)、同社製Webブラウザー「Opera」の最新正式版となるv12.00を公開した。最新版では、起動速度やWebページの描画速度が向上したほか、最新のWeb技術への対応、“WebGL”やGPUのハードウェアアクセラレーションへの対応など数多くの改良が施された。
最新のWeb技術への対応では、HTML5を使ってWebページ上でのドラッグ&ドロップを実現する“drag-and-drop”APIや、CSS3による図形の変形とアニメーション、広告の行動ターゲティングによる個人情報の収集を拒否できる“Do Not Track”ヘッダーに対応した。また、Webブラウザー上でリアルタイムで音声・ビデオチャットを行うための規格“WebRTC”に対応したほか、書籍のページ組みのような表示を実現する“Paged Overflow”にも対応している。
Webブラウザー上で3Dグラフィックスを描画するための規格“WebGL”と、GPUのハードウェアアクセラレーション機能は実験的な対応のため、標準では無効になっている。WebGLを有効化するにはアドレスバーへ“opera:config#Enable%20WebGL”、ハードウェアアクセラレーションを有効化するにはアドレスバーへ“opera:config#Enable%20Hardware%20Acceleration”と入力し、表示された画面の数値入力欄に“1”を入力すればよい。
さらに、プラグインを別プロセスとして動作させるように仕様が変更され、安定性とセキュリティが向上したほか、64bit版OSにネイティブ対応した。ただし、標準でダウンロードできるインストーラーでは32bit版がインストールされる仕様。64bit版をダウンロードするにはダウンロードページの“その他のオプション”を展開し、現れた“アーキテクチャ”プルダウンリストから“64ビット”を選択してからインストーラーをダウンロードする必要がある。
加えて、これまで“スキン”と呼ばれていたユーザーインターフェイスのデザイン変更の仕組みが、より簡易な“テーマ”という仕組みに変更された。そのほか、同社の基準で深刻度が5段階中3番目に高い“Moderate”と評価された脆弱性が3件、4番目に高い“Low”と評価された脆弱性が2件修正されている。
なお、本バージョンから新規インストール時には“Opera Unite”機能と“Opera Widgets”機能が非搭載となった。また、サードパーティーによる音声認識エンジンがサポートされなくなったため、音声による操作機能なども削除されているという。
本ソフトは、64bit版を含むWindows 2000以降に対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。
- 【著作権者】
- Opera Software ASA
- 【対応OS】
- Windows 2000以降(64bit版を含む)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 12.00(12/06/14)