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Windows Azure連携を強化、Git/TFSを統合したWeb開発ツール「WebMatrix 3」が正式版に
“GitHub”や“CodePlex”といったオンラインサービスとの連携もサポート
(2013/5/8 15:42)
米Microsoft Corporationは2日(現地時間)、Web開発ツール「Microsoft WebMatrix」の最新版「Microsoft WebMatrix 3」を正式公開した。現在、同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。
「WebMatrix」はアプリケーションフレームワークや既存のオープンソースアプリの“セットアップ”から、HTML/ASP.NET/PHP/Node.jsとデータベースを組み合わせた“開発”、簡易サーバーと各種ブラウザーを利用した“テスト”、本番サーバーへの“デプロイ”までをシームレスに行うための統合開発ツール。ソースコードの色分けや補完機能を搭載したテキストエディター、グリッドスタイルのデータベース編集機能、SEOレポーティング機能などを搭載する。
その第3世代にあたる「WebMatrix 3」では“Windows Azure Web サイト”との連携が強化されたほか、“Git”や“Team Foundation Service(TFS)”が統合され、「WebMatrix」上でソースコードのバージョン管理が行えるようになっている。
「WebMatrix 3」を起動してまず気がつくのは、“Microsoftアカウント”などでログインできるようになっていることだろう。“Windows Azure”に紐づけられたアカウントでログインしておけば、新たにプロジェクトを作成すると同時に“Windows Azure”のWebサイトを作成したり、すでに“Windows Azure”で公開中のWebサイトを直接「WebMatrix」で修正するといったことが可能。わざわざ“Windows Azure”の管理ポータルへアクセスしなくても、「WebMatrix」だけでサイトの作成や編集処理が行えるようになった。もちろん“Windows Azure”を利用せず、「WebMatrix」のみを単体で利用することも可能。
ソースコードのバージョン管理機能は、「WebMatrix」のリボンやフォルダツリーに統合されており、コミット(チェックイン)やブランチの切り替えといった基本的な操作が「WebMatrix」で行えるようになっている。さらに、拡張機能を別途インストールすることで“GitHub”や“CodePlex”といったオンラインサービスとの連携もサポート。リモートプロジェクトをローカルへクローンしたり、ローカルからプルやプッシュすることが可能だ。
また、インストール処理が改善され、必要最小限のコンポーネントのみがセットアップされるようになったのもうれしいポイント。これによりセットアップにかかる時間が短縮された。追加の機能が必要になれば、必要に応じてコンポーネントのインストールが案内される。
そのほかにも、“TypeScript”への対応(シンタックスハイライトのみ、コンパイルは拡張機能を利用)や、プレリリース版の“NuGet”パッケージを検索・インストール可能になるなどといった改善も施されている。
なお、「WebMatrix 3」のインストールには「Web Platform Installer 4.5」が必要。インストールされていない場合は、「WebMatrix 3」のセットアップ時に自動でインストールされる。「Web Platform Installer 4.5」はWeb関連ツールのインストールソフトで、WebフレームワークやオープンソースのWebアプリ、“Windows Azure”を利用するためのツール、「Visual Studio 2012 Express for Web」などの開発環境を簡単に入手することができる。
ソフトウェア情報
- 「Microsoft WebMatrix」
- 【著作権者】
- Microsoft Corporation
- 【対応OS】
- Windows 7/Server 2008 R2/8/Server 2012
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.0(13/05/02)