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Adobe、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」の定例アップデートを公開

ダークテーマの追加や“OneDrive”“Box”対応など。92件の脆弱性も修正

「Adobe Acrobat Reader DC」v15.016.20039

 米Adobe Systems Incorporatedは10日(現地時間)、「Adobe Acrobat DC」および「Adobe Acrobat Reader DC」の最新版を公開した。今回の更新は、新機能やセキュリティの強化、機能の拡張、不具合の修正などを含んだ定例アップデートとなっている。

 まず、テーマ機能が追加され、従来のライトグレーに加え、ダークグレーのユーザーインターフェイスが選択できるようになった。同社の“Creative Cloud”製品のユーザーインターフェイスが気に入っているならば、「Adobe Acrobat」「Adobe Acrobat Reader」でも試してみるとよいだろう。

 次に、オンラインストレージとの連携機能が拡張され、新たに“OneDrive”と“Box”がサポートされた。ホーム画面の左ペインにある“アカウントを追加”からオンラインストレージを追加すると、ローカルストレージと同様、“ストレージ”欄から簡単にアクセスできるようになる。

ダークグレーのテーマが選択可能に
オンラインストレージとの連携機能が拡張され、新たに“OneDrive”と“Box”をサポート

 そのほかにも、チュートリアルの追加やスキャナー機能のユーザーインターフェイスの改善、コメント機能の強化といった変更が加えられている。

 また、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。

 同社が公開したセキュリティ情報(APSB16-14)によると、今回のアップデートで修正された脆弱性はCVE番号ベースで92件。Windows版およびMac版に影響し、深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”とされている。

 更新プログラムの適用優先度はすべての製品で“2(30日程度以内を目安としたアップデートを推奨)”とされており、旧バージョンの製品を含め、なるべく早いアップデートが必要だ。それぞれの製品バージョンは以下の通り。

  • 「Acrobat DC」(Continuous)v15.016.20039(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Continuous)v15.016.20039(Windows/Mac)
  • 「Acrobat DC」(Classic)v15.006.30172(Windows/Mac)
  • 「Acrobat Reader DC」(Classic)v15.006.30172(Windows/Mac)
  • 「Acrobat XI」v11.0.16(Windows/Mac)
  • 「Reader XI」v11.0.16(Windows/Mac)

 なお、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」は“Document Cloud”製品の一部として提供されており、機能追加と不具合の修正を逐次配信する“Continuous(連続トラック)”と、「Adobe Acrobat X」「Adobe Acrobat XI」までのように四半期ごとに1度アップデートを配信する“Classic(クラシックトラック)”という2つのリリーストラックで構成されている。一般的なエンドユーザーが同社のダウンロードセンターから入手しているのは“Continuous”版となる。

ソフトウェア情報

「Adobe Acrobat Reader DC」
【著作権者】
Adobe Systems Incorporated and its licensors
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/Server 2008 R2/8/Server 2012/Server 2012 R2/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
15.016.20039(16/05/10)

(樽井 秀人)