REVIEW(11/09/14)

画家エッシャーのトリックアートを連想させる3Dカナフォント「Glace」

立体図形の集合体が文字を形成、平面的に見たときだけ文字として見えるトリック

「Glace」「Glace」

「iAi」「iAi」

 「Glace」は、目の錯覚を利用した立体的なカナフォント。Windowsに対応するフリーのTrueTypeフォントで、商用でも無償利用することが可能。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 ひらがなとカタカナをそれぞれ個別のフォントファイルに1バイトで収録し、オランダ人画家マウリッツ・エッシャーのトリックアートを思わせる立体的な字体が特長。それぞれの文字が立体図形の集合体になっており、文字だと知った上で平面的に見れば立体図形が文字として見える。

 ところが三次元的に見ると、立体図形の向きや位置関係には統一性がなく、もし別の視点から立体図形を見たら、文字とは判別できないとわかるはずだ。しかも、文字ごとにトリックの仕組みが異なるので、文字を構成する図形がどっちを向いていて、どこにあるのか、細かく観察していくと面白い。

 作者サイトでは本フォントのほかにも個性的なフォントが多数公開されており、たとえば「iAi」は、居合術をテーマにした和テイストなフォントだが、エスプレッソコーヒーにミルクで絵を描く“ラテ・アート”のようにも映る。

 なお、編集部にて試用したところ、一部のアプリケーションでは両フォントともに文字の線が滲んでしまい、本来のデザインを楽しめないことを確認している。

【著作権者】
Font Foundry iAi-jp
【対応OS】
(編集部にてWindows XPで動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-

(中井 浩晶)