REVIEW(12/03/19)

ドタバタコメディ系シミュレーションゲーム「魔王は倒れ、世界は闇に包まれた」

楽しいキャラの掛け合いと、相反するシステマティックなゲームシステム

「魔王は倒れ、世界は闇に包まれた」v1.00「魔王は倒れ、世界は闇に包まれた」v1.00

 「魔王は倒れ、世界は闇に包まれた」は、ドタバタコメディ系リアルタイムシミュレーションゲーム。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作を確認した。本作は「WOLF RPGエディター」を使って制作されたゲームを集めるイベント“ウディフェス”の応募作品で、同イベントのWebサイトからダウンロードできる。

 リアルタイム制のシミュレーションゲームで、資金を増やして軍力を上げ、敵を倒すのが目的。資金や軍力を上げるために必要となる村や砦といった施設は、付箋紙のようなテキスト主体の画面で簡易的に表示される。また付箋紙風の画面には、本作のキモとなる横向きのゲージが表示され、MAXまで伸びて0に戻る動きを繰り返す。このようにゲーム画面はかなりシステマティックだが、バトル開始までの導入部分などはキャラクターの掛け合いによるコメディ要素が強く、全体的に楽しげな雰囲気だ。

“決戦フェイズ”は自動で進行していく“決戦フェイズ”は自動で進行していく

 本作は、制限時間内に資金をやりくりして軍力を上げるメインパートと、実際に敵と戦う“決戦フェイズ”の2つに分かれている。メインパートはプレイヤーが操作を行うが、“決戦フェイズ”は蓄えた軍力をもとに自動で進行していく仕組み。勝負が決まる“決戦フェイズ”パートもかなりコメディ色が強いので、あまり力を入れてゲームに挑むと肩すかしをくらうかもしれない。

 メインパートでは、初めは村などの施設が機能していないので、資金を投入してあげよう。すると施設のゲージが稼働し始め、ゲージがMAXに達するたびに各施設ごとに表示されている分の資金と軍力が生み出されていく。稼働中の施設へさらに資金を投入してアップグレードさせることも可能で、これによってより多くの資金と軍力を生み出すことが可能となる。

 ただし施設は、メインパートのさなかであっても、モンスターの襲撃を受けることがある。モンスターに襲われた施設はグレードが下がったり、機能しなくなってしまう。そこで各マップには、要塞や城壁が設置されている。要塞や城壁は村などの施設よりも優先的にモンスターの攻撃を受けるため、要塞などを常に機能させておけば生産力が低下するのを防げるわけだ。

 またマップ上には敵のダンジョンが設置されており、これが稼働していると敵の軍力がどんどん増えていく。敵のダンジョンは資金を投入して制圧することで、敵の軍力が上がるのを防ぐことが可能。限られた時間内でとにかく自分の軍力を高めていくのか、それとも敵の軍力増強を阻止するのかなど、状況に応じた判断力が求められるゲームだ。

【著作権者】
チームつぶあん
【対応OS】
(編集部にてWindows 7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.00(12/02/29)

(加藤 達也)