REVIEW(12/11/05)

Windows Sysinternals製、CPUの詳細情報を取得するコマンドラインツール「Coreinfo」

“SLAT”対応のチェックに。プロセッサーとキャッシュの関係を深く知るのに役立つ

「Coreinfo」v3.1「Coreinfo」v3.1

 「Coreinfo」は、CPUに関する詳細な情報を取得するための“Windows Sysinternals”製コマンドラインツール。Windows XP/Server 2003以降に対応するフリーソフトで、“Windows Sysinternals”のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、Windows XP SP3/Server 2003以降のOSでサポートされている“GetLogicalProcessorInformation”関数を利用して、CPUに関する情報を取得できる。一部機能は“GetLogicalProcessorInformationEx”関数を利用しているため、Windows 7およびWindows Server 2008 R2以降でのみで利用可能。本ソフトを利用すれば、CPUの物理コア・論理コア、キャッシュ、メモリの関係を深く知るために役立つだろう。

 利用できる起動オプションは以下の通り。起動オプションを指定しない場合は、-Vを除くすべてのオプションが有効化された状態で出力が行われる。

オプション内容
-C論理コアと物理コアのマッピングを出力
-F“SSE”や“EM64T”、“Hyper-Threading”などといった各種機能への対応状況を出力
-Gプロセッサーグループ(64以上の論理コアをグループ化したもの)に関する情報を出力
-L論理コアとキャッシュ(L1命令キャッシュ・データキャッシュ、L2統合キャッシュ、L3共有キャッシュ)のマッピングを出力
-NNUMAノードに関する情報を出力
-SソケットとNUMAノードの対応を出力
-MNUMAのノード間のアクセスコストを出力
-V仮想化に関連する機能への対応状況のみを出力

 “NUMA(Non-uniform memory access)”とは、複数のノード(プロセッサーとメモリのセット)へ分散したメモリを仮想的に単一のメモリプールとして扱えるようにしたマルチプロセッサーのアーキテクチャー。

 -Vオプションは-Fオプションの“仮想化機能限定版”と呼ぶべきもので、“SLAT(Second Level Address Translation)”への対応状況を手軽に知るのに便利。ただし、Intelシステム上では管理者権限が必要。

“SLAT”対応のチェックに。Intelシステム上では管理者権限が必要“SLAT”対応のチェックに。Intelシステム上では管理者権限が必要

【著作権者】
Mark Russinovich 氏
【対応OS】
Windows XP/Server 2003以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
3.1

(柳 英俊)