レビュー

「Visual Studio」へ“PHP”言語サポートを追加「PHP Tools for Visual Studio」

“IntelliSense”や「Xdebug」が利用可能に。構文色分けなど基本的な機能は無償

「PHP Tools for Visual Studio」v1.5.3865

 「PHP Tools for Visual Studio」は、スクリプト言語“PHP”のコーディング支援機能を「Visual Studio」へ追加する拡張機能。「Visual Studio 2010」「Visual Studio 2012」(無償の“Express”エディションを除く)に対応しており、“Visual Studio ギャラリー”からダウンロードできる。

 本拡張機能は無償の“BASIC”と有償の“PROFESSIONAL”の2つのエディションが用意されており、ライセンスキー(個人利用79米ドル、商用149米ドル)を購入することで“BASIC”エディションから“PROFESSIONAL”エディションへアップグレードすることが可能。“PROFESSIONAL”エディションは、すべての機能を21日間試用できる。

 “BASIC”エディションで提供されるのは、“PHP”言語のプロジェクトを作成する機能と、“PHP”言語の構文色分け(シンタックスハイライト)機能といったごく基本的な機能に限られる。一方、“PROFESSIONAL”エディションではより高度な機能がサポートされる。

“PHP”言語のプロジェクトを作成
“PHP”言語の構文色分け(コード補完機能は“PROFESSIONAL”エディションでサポート)

 たとえば入力支援機能では、「Visual Studio」ユーザーにはお馴染みのコード補完機能“IntelliSense”が利用できるようになる。これには“PHPDoc”が統合されており、関数の入力補完時には、そのドキュメントが参照できる。そのほかにも、[F12]キーで定義へ移動する機能や、“PHP”でよく利用する構文をすばやく入力するためのスニペット機能などが用意されている。

 さらに、“PROFESSIONAL”エディションでは「Xdebug」と連携したデバッグもサポート。ブレークポイントを挿入したり、変数の内容が参照できるほか、“イミディエイト ウィンドウ”を利用してコードの評価にも対応している。「Xdebug」との連携をセットアップするには“php.ini”の編集などが必要で、慣れないユーザーにとっては苦痛だが、本拡張機能にはセッティングを支援する機能が搭載されているので比較的簡単にセットアップできる。

[F5]キーで“実行”
ブレークポイントを挿入したり、変数の内容が参照
PHPのバージョンにあった「Xdebug」(32bit版)を拡張モジュールのフォルダへ配置
「Xdebug」連携のセットアップを支援する機能が利用できる

 なお、“Python”言語では「Python Tools for Visual Studio」が利用可能。こちらはMicrosoftが中心となってオープンソースで開発が進められている。

ソフトウェア情報

「PHP Tools for Visual Studio」“BASIC”エディション
【著作権者】
DEVSENSE s.r.o.
【対応OS】
(編集部にてWindows 8にて動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.5.3865(13/01/08)

(柳 英俊)