レビュー

古いアプリやゲームを最新のWindowsで ~互換性オプションを閲覧・編集できるフリーソフト

OS標準のGUIよりも扱いやすい「AppCompatibilityView」

プロパティダイアログの[互換性]タブ

 古いアプリやゲームが最新のOSで動作しない――そんな経験はないだろうか。その場合は、プロパティダイアログの[互換性]タブで互換モードやその他オプション(カラーモードやDPI、コンポジション、テーマの無効化など)を調整することで動かせる可能性がある。

 しかし、これらの互換性オプションはプロパティダイアログの奥深くにあり、アクセスが面倒だ。また、どのアプリでどのような互換性オプションを指定したのかを一覧することも難しい。一度指定したオプションを変更・削除するのも少々コツがいる。

 そこで試してみてほしいのが、今回紹介する「AppCompatibilityView」だ。このアプリは以下のレジストリキーに記述されているアプリの互換性設定をリストビューで一覧表示できるアプリだ。

  • HKEY_CURRENT_USER¥Software¥Microsoft¥Windows NT¥CurrentVersion¥AppCompatFlags¥Layers
  • HKEY_LOCAL_MACHINE¥Software¥Microsoft¥Windows NT¥CurrentVersion¥AppCompatFlags¥Layers

 複数のアプリの互換性設定をまとめて変更・削除したり、既存の互換性設定をCSV/HTML/XML形式などで書き出すこともできるので、最適な設定を他の環境へも適用したいといった場合に役立つだろう。

「AppCompatibilityView」v1.10

 リストビューにないアプリに互換性オプションを指定したい場合は、[Action]-[Add New Item]メニューを利用するか、メインウィンドウにアプリをドラッグ&ドロップすればよい。互換性オプションの追加や削除は、[Edit]メニューやアイテムの右クリックメニューから可能。各アイテムの互換性オプションを一覧したい場合は、ダブルクリックしてプロパティダイアログへアクセスするとよい。

互換性オプションの追加や削除は、[Edit]メニューやアイテムの右クリックメニューから
プロパティダイアログ

 なお、本ソフトの対応OSは、Windows XPからWindows 11まで。32bit版と64bit版のバイナリが用意されており、NirSoftの公式サイトからダウンロードできる。他のNirSoftツールの多くと同様、インストールや追加のDLLを必要としないポータブル・スタンドアロンなアプリとなっており、書庫ファイルを展開して実行ファイルを起動するだけで利用できるのもうれしいポイントだ。

[編集部追記] 「AppCompatibilityView」v1.10は日本語化も可能です。まず、ダウンロードページ下部の言語ファイルリストから『Japanese』の言語ファイルをダウンロードします。次に、ファイルを解凍し、中にある「AppCompatibilityView_lng.ini」ファイルを実行ファイルと同じフォルダーにコピーすることで、メニューなどを日本語で表記可能です。

日本語化も可能

ソフトウェア情報

「AppCompatibilityView」
【著作権者】
Nir Sofer 氏
【対応OS】
Windows XPからWindows 11まで
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.10(25/06/04)