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復元ポイントの保持期間は最大60日間に ~「Windows 11 24H2」の2025年6月セキュリティパッチ

特定時点におけるPCの状態を記録し、あとで元に戻せるようにする重要な機能

「システムの復元」機能に一部変更

 米国時間6月10日にリリースされた「Windows 11 バージョン 24H2」の2025年6月セキュリティ更新プログラム「KB5060842」より、システムの復元ポイントの保持期間が最大60日間になるとのこと。

  「システムの復元」(System Restore) は、特定の時点におけるシステムの構成と設定をスナップショット( 復元ポイント )として保存し、あとで元の状態へ戻せるようにする機能。以下の場合に利用すると、万が一問題が発生しても容易に復元できる。個人用のファイルが失われてしまうこともないため、積極的に活用したい。

  • OSのアップデート
  • ソフトウェアのインストール
  • ドライバーの更新
  • システム設定の変更

 なお、 「システムの保護」(System Protection) が有効になっていれば、ソフトウェアのインストールや更新といった重要なイベントがあると、システムが自動で復元ポイントを作成してくれる(既定有効)。もちろん、必要なときに手動で作成してもよい。

 「システムの復元」は、[スタート]画面などから起動可能。[ファイルを指定して実行]ダイアログ([Windows]+[R]キー)の場合は、「sysdm.cpl」を指定するとよい。[システムのプロパティ]ダイアログが開くので、[システムの保護]タブへ切り替えると、復元ポイントの作成、システムの復元、システムの保護の設定などが行える。

[Windows]+[R]キーを押して「sysdm.cpl」を実行し、[システムのプロパティ]ダイアログを開く
復元ポイントの作成
システムの復元
システムを復元する際は、影響のあるファイルを事前にチェックできる。基本的に個人用のファイルが失われることはない
システムの保護の設定。有効化・無効化や保存する復元ポイントのサイズなどを調整できる

 ちなみに、システムの復元(復元ポイントの利用)はこのダイアログのほかにも、「Windows回復環境」(WinRE)からも利用できる。万が一OSが起動しなくなっても、この画面にはアクセスできるので問題になることはほとんどない。

システムの復元は「Windows回復環境」(WinRE)からも行える

 復元ポイントは、サイズがあらかじめ指定したディスク領域を超えると、古いものから順に削除される(編集部の環境ではシステムディスク領域の1%、10.00GBだった)。加えて、「KB5060842」からは60日より前に作成された復元ポイントが自動で削除される。これにより、システムディスクが利用しない復元ポイントで圧迫されることを防止できるようになるだろう。