レビュー

「iTunes」不要、「iTunes」より高機能なiOSバックアップツール「CopyTrans Shelbee」

バックアップ先の指定や差分バックアップに対応。操作もシンプルで簡単

「CopyTrans Shelbee」v1.013

 「CopyTrans Shelbee」は、「iTunes」を使わずにiOS端末のデータをPC上の指定したフォルダへバックアップできるソフト。Windows XP/Vista/7/8に対応しており、現在同社のWebサイトからダウンロードできる。なお、本ソフトの[情報]ダイアログにはライセンスが“シェアウェア”と記述されているが、現在のところ無償で利用できるようだ。

 iOS端末をバックアップしたいが、余計なソフトがいろいろ付属してくる「iTunes」をPCにインストールしたくないといったケースは少なくないだろう。また、「iTunes」ではバックアップファイルの保存先が選べないのも難点。外付けドライブには空きスペースが潤沢にあるのに、システムドライブが空き容量不足でバックアップできないなんてことも起こりかねない。そこでお勧めしたいのが、「CopyTrans Shelbee」だ。

 本ソフトを利用すれば、「iTunes」を使わずにiOS端末のデータをバックアップすることが可能。機能も「iTunes」より優れており、バックアップ先のフォルダを選択できるのはもちろん、バックアップを複数とって特定の日時の状態へ復元することもできる。さらに、デバイス全体のバックアップをとる“フルバックアップ”に加え、前回のバックアップから変更のあるデータのみをバックアップする“差分バックアップ”にも対応。ディスクスペースの消費を抑えながら、バックアップをいくつでもとることができる。

 利用するには、まず本ソフトを起動してiOS端末をPCに接続する。もしPCに「iTunes」がインストールされていない場合は、あらかじめ「CopyTrans Drivers Installer」でiOSのドライバーをセットアップしておこう。また、初回接続時にはiOS端末のロックを解除する必要があるので注意。ソフトの案内に従って端末のロックを解除し、PCを“信頼する”に設定しておこう。

初回接続時にはiOS端末のロックを解除する必要がある

 iOS端末の接続に成功するとホーム画面が現れ、[バックアップ]と[リストア](復元)ボタンが選択できるようになる。

 iOS端末をバックアップするには、[バックアップ]ボタンをクリックする。すると、[フルバックアップ]と[最新の変更](差分バックアップ)という2つのボタンが現れる。初めてiOS端末をバックアップする場合は、[フルバックアップ]ボタンをクリックしよう。

ホーム画面
バックアップでは[フルバックアップ]と[最新の変更]ボタンが選択可能

 バックアップ処理の際は、バックアップ先やバックアップする項目などが指定可能。本ソフトは、デバイスの設定、連絡先やカレンダー、カメラロールなどのデータに加え、iOS端末にインストールされたアプリのバックアップにも対応している。また、バックアップファイルにパスワードをかけることも可能だ。

バックアップ処理の際は、バックアップ先やバックアップする項目などが指定可能

 2回目からのバックアップには、差分バックアップが利用可能。差分バックアップの設定は、基本的にその元となるフルバックアップの設定を引き継ぐ。バックアップの設定を変更したい場合は、フルバックアップを行う必要があるだろう。そのほかにも、定期的にバックアップをとるように促すアラート機能などを備えている。

バックアップ処理

 iOS端末を復元したい場合はホーム画面で[リストア]ボタンを押し、バックアップファイルを選択するだけでよい。なお、“iCloud”の“iPhoneを探す”機能が有効になっていると、復元に失敗することがあるのであらかじめ無効化しておくことをお勧めする。

ホーム画面で[リストア]ボタンを押し、バックアップファイルを選択してリストア
“iCloud”の“iPhoneを探す”機能が有効になっていると、復元に失敗することがあるのであらかじめ無効化しておくとよい

ソフトウェア情報

「CopyTrans Shelbee」
【著作権者】
WindSolutions LLC
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.013(14/12/18)

(樽井 秀人)