レビュー

クリップボードの履歴を活用するアイデアプロセッサー「ClipData Book」

定型文を扱えるサブウィンドウや取り込んだHTMLの描画機能も

「ClipData Book」v1.4

 「ClipData Book」は、強力なクリップボードの履歴管理機能を備えるアイデアプロセッサー。Windows XP/Vista/7に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、単独でも活用できるクリップボードの履歴管理機能を持つのが特長。クリップボードに取り込まれたテキストや画像を保存することができるほか、Webページの指定部分を取り込める。

 Webページ上の取り込みたい部分を範囲指定してクリップボードへ送ると、画像やリンクも含めて可能な限り原形を維持したレイアウトで履歴に保存可能。保存された履歴は、元のレイアウトを再現する“HTML プレビュー”、当該部分のソースを表示する“HTML テキスト”、当該部分で表示される文字情報だけを抽出した“テキスト”から好みのスタイルで表示できる。

指定範囲にない要素で構成されるデザインやFlashなどは再現できないが、範囲を指定してクリップボードへ送るだけである程度レイアウトを再現した状態でWebページを保存できる
加工しやすいテキストのみの表示も可能

 アイデアプロセッサーとしての機能は比較的シンプルで、強力なクリップボードの履歴管理機能を活用することが前提となっている。基本的にはツリー構造で管理されるフォルダーの中へメモを追加していく仕組みで、フォルダーへクリップボードの履歴をドラッグ&ドロップすることで新しいメモとして保存可能。クリップボード履歴を消去してもアイデアプロセッサー側に複写されたデータは保持される。

定型文を呼び出すことができるポップアップ

 また、アイデアプロセッサーのメモやクリップボード内のテキストを元に、定型文を登録することができる。登録された定型文は、デスクトップ右上に現れるポップアップウィンドウからクリップボードへコピーでき、ワープロソフトやテキストエディターなどで簡単に利用できる。

 Webサイトや文書ファイルなどからアイデアプロセッサーを利用するには対象のドキュメントとアイデアプロセッサーの間を行き来しなければならないが、本ソフトを利用すればメモしておきたい部分をクリップボード経由で取り込んでおき、後から簡単に参照できる。クリップボードの履歴とアイデアプロセッサー側のメモはそれぞれ文字列の検索が可能なのも便利。

ソフトウェア情報

「ClipData Book」
【著作権者】
Man 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.4

(市川 祐吉)