杜のAndroid研究室

第200回

Google製オフィスアプリ「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」

MS OfficeやGoogleドキュメントの文書ファイルをオフラインでも閲覧・編集可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Googleが提供するオフィスアプリ「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

“Google ドライブ”のワープロ、表計算アプリ

「Googleドキュメント」

 「Googleドキュメント」と「Googleスプレッドシート」は、Googleが提供するオンラインストレージサービス“Google ドライブ”のオフィス文書編集・共有機能の公式クライアントアプリ。“Googleドキュメント”形式のワープロ文書、“Googleスプレッドシート”形式の表計算文書をそれぞれ閲覧・編集・新規作成できるほか、他のユーザーと文書ファイルを共有したり、共同編集することも可能。

 先に公開されていた“Google ドライブ”の公式クライアントアプリ「Googleドライブ」より、ワープロ文書/表計算文書の編集機能をそれぞれ切り出したアプリとなっており、最新バージョンの「Googleドライブ」では、それらの文書編集機能が削除されている。また、Googleが買収したオフィスアプリ「Quickoffice」の機能も両アプリに統合されており、「Microsoft Office」の「Word」「Excel」の文書ファイルの閲覧・編集も可能となっている。

“Googleドキュメント”のほか、端末内のWordファイルも閲覧・編集可能

 ワープロ文書用の「Googleドキュメント」の起動画面には、“Google ドライブ”に保存している“Googleドキュメント”およびWord形式のファイルが一覧され、選択して閲覧・編集することが可能。また、画面右下の[+]ボタンをタップすれば、“Googleドキュメント”形式のファイルを新規作成できる。

 端末内に保存しているWordファイルも閲覧・編集でき、起動画面右上のフォルダ型ボタンをタップして表示されるポップアップメニューから[端末のストレージ]項目を選択すると、端末内のWordファイルを一覧することが可能。また、各種ファイルマネージャーやメールアプリからWordファイルを直接開くことも可能で、閲覧したいファイルをタップすると表示されるアプリ選択用のポップアップで[ドキュメント]項目を選択すれば、本アプリでファイルを開くことが可能だ。

 ファイルを開いて表示される閲覧画面をタップすると編集モードに切り替わり、画面のタップでキャレットを移動して、日本語入力アプリでテキストの加筆・修正を行える。また、テキストをタッチして選択すると、通常のメモアプリのようにコピー&ペーストができるほか、表示されるポップアップのフキダシ型ボタンをタップすることで、“コメント”を書き込むことが可能。

端末内のWordファイルを一覧し、選択して閲覧・編集できる
閲覧画面をタップすると日本語入力アプリが起動し、テキストの加筆・修正を行える

 さらに、画面上部のメニューバーで[A]ボタンをタップすれば、下部に表示されるタブ切り替え型メニューで、文字の色やサイズ、フォントの変更、太字や斜体などの装飾も行える。また、メニューバーの[+]ボタンから行数と列数を指定し、表を挿入することも可能だ。

テキストを選択し、コピー&ペーストや“コメント”の書き込みを行える
メニュバーの[A]ボタンをタップして表示されるメニューでは、テキストの装飾などを行える

 編集が完了したら、メニューバー左側にあるチェック型ボタンをタップして、閲覧画面に切り替え可能。なお、“Googleドキュメント”形式のファイルの場合、更新した内容がリアルタイムにオンラインにも反映されるが、Wordファイルの場合、閲覧画面から起動画面の一覧に切り替えた際に更新したファイルが“Google ドライブ”にアップロードされる仕組みになっている。

ファイルを共有して共同編集でき、オフラインの編集も可能

 閲覧画面上部のメニューバーにある人型ボタンをタップすると、ファイル共有用のポップアップが表示され、ファイルを共有したい相手のメールアドレスを入力し、権限を“編集者”“閲覧者”などから選択して招待メールを送信可能。ただし、他のユーザーと共同編集できるのは“Googleドキュメント”形式のファイルのみで、Wordファイルの場合、“Googleドキュメント”形式に変換して“Google ドライブ”に保存する必要がある。

 ファイルの共同編集時には、同時にファイルを開いている人数が画面右上に表示されるほか、Web版の“Googleドキュメント”と同様に、各ユーザーが編集している箇所も表示されて確認することが可能。

ファイルを共有したいユーザーのメールアドレスを入力し、招待メールを送信できる
共有したファイルを他のユーザーと同時に共同編集できる

 起動画面の一覧で各ファイルの右側にある[…]ボタンのメニューから[端末に保存]項目を選択すると、端末内にファイルが保存され、オフラインでも閲覧・編集が可能になる。また、本アプリで開いてキャッシュが保存されているファイルであれば、同様にオフラインで閲覧・編集を行える。オフラインで編集したファイルは、次にオンラインになったときに自動でアップロードが行われる仕組み。

 そのほか、閲覧画面右上の[…]ボタンのメニューなどから[共有とエクスポート]項目を選択し、次に表示されるメニューで[Word形式で保存(.docx)]項目を選択すると、“Googleドキュメント”形式のファイルをDOCX形式のWordファイルに変換して端末内に保存できる。また、同メニューで[コピーを送信]項目を選択すれば、ファイルをPDFまたはWordファイルに変換し、メールアプリなどを起動して送信することが可能だ。

端末内にファイルを保存すれば、オフラインでも閲覧・編集が可能
“Googleドキュメント”形式のファイルをWordファイルに変換し、端末内に保存したり、メール送信できる

“Googleスプレッドシート”の共同編集やオフライン編集が可能

「Googleスプレッドシート」

 表計算文書用の「Googleスプレッドシート」は、「Googleドキュメント」とほぼ同様の機能を備えており、起動画面で“Google ドライブ”に保存している“Googleスプレッドシート”およびExcel形式のファイルを一覧し、閲覧・編集可能。また、端末内のExcelファイルも閲覧・編集できる。起動画面右下の[+]ボタンから“Googleスプレッドシート”形式のファイルを新規作成することも可能だ。

 閲覧画面でセルをダブルタップすると編集モードになり、日本語入力アプリで数字や関数、テキストを入力できる。また、画面下部に表示される入力エリアの左側にある[fx]ボタンをタップすれば、カテゴリ別の関数一覧を表示し、選択してすばやく入力することが可能。

閲覧画面でセルをダブルタップすると、日本語入力アプリが起動してセルを編集できる
カテゴリ別の一覧から関数を選択し、すばやく入力することが可能

 画面上部のメニューバーで[A]ボタンをタップすると、下部に表示されるタブ切り替え型メニューでは、文字の色やサイズ、表示位置の変更のほか、セルの塗りつぶしや枠線などのセルの書式設定を行うことが可能。また、メニューバーの[+]ボタンからは列・行を挿入できる。

 “Googleスプレッドシート”形式のファイルであれば、閲覧画面上部の人型ボタンからファイルの共有設定を行え、他のユーザーと同時に共同編集することも可能。共同編集時には、他のユーザーがフォーカスしているセルが強調表示され、編集の競合を防げる仕組み。

画面上部のメニューバーの[A]ボタンのメニューから、テキストの装飾やセルの書式設定を行える
“Googleスプレッドシート”形式のファイルを他のユーザーと同時に共同編集できる

 なお、起動画面の一覧で各ファイルの右側にある[…]ボタンのメニューから[端末に保存]項目を選択すれば、端末内にファイルを保存し、オフラインでも閲覧・編集が可能になるが、一部の形式のファイルは編集が行えない。具体的には、Excelファイルおよび2013年12月に公開された新バージョンの“Googleスプレッドシート”形式のファイルはオフラインで閲覧・編集が可能だが、旧バージョンの“Googleスプレッドシート”形式のファイルの場合、オフラインでは閲覧のみ可能で、編集は不可となっている。

旧バージョンの“Googleスプレッドシート”形式のファイルは、オフラインでは閲覧のみ可能で、編集はできない

 そのほか、“Google スプレッドシート”形式のファイルをXLSX形式のExcelファイルに変換して端末内に保存したり、PDFやExcelファイルに変換してメールアプリなどで送信することも可能。

「Googleドキュメント」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
端末により異なる(14/07/02)
「Googleスプレッドシート」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
端末により異なる(14/07/02)

(ライターズハイ:鈴木 友博)