杜のAndroid研究室

第206回

会議や講義の大事な部分だけを録音できる音声メモアプリ「Cogi」

時間をさかのぼって録音を開始でき、写真やメモも記録可能

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、会議や講義などの大事な部分を、時間をさかのぼって録音できる音声メモアプリ「Cogi」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

大事な部分だけを時間をさかのぼって録音できるアプリ

「Cogi」

 「Cogi」は、会議や講義、会話などの音声を録音できる音声メモアプリ。録音のスタンバイ状態にしておくと、一定時間分の音声がバッファに記録され続けており、録音を開始することで時間をさかのぼって音声を記録することが可能。また、音声データと共に、写真やテキストメモの記録も残すことができる。

 起動画面はタブ切り替え型となっており、[CAPTURE]タブで音声の録音、[REVIEW]タブで再生を行える仕組み。[CAPTURE]タブで画面中央の[Start New Session]をタップすると、“セッション”が開始されてスタンバイ状態となり、バッファへの音声の記録が開始される。ただし、このままでは音声は保存されず、[Tap to Highlight]という表示に変化した画面中央の円形ボタンを再度タップすることで、15秒前までさかのぼって録音を開始することが可能。

[Start New Session]をタップすると、録音のスタンバイ状態になる
[Tap to Highlight]ボタンをタップすると、時間をさかのぼって録音が開始される

 録音を開始すると、画面中央の円形ボタンがオレンジ色に変化し、再度、円形ボタンをタップすれば、録音を一時停止してスタンバイ状態に戻ることができる。また、円形ボタンを再びタップすることで、15秒前までさかのぼって録音を再開可能だ。このように1回分の会議などを1つの“セッション”として扱い、会議の重要な箇所だけを録音して、複数の音声データを“セッション”内に保存することができる。

録音開始時にさかのぼる秒数を最短5秒から最長45秒まで設定できる

 なお、録音開始時にさかのぼる秒数は、デフォルト設定の15秒から変更することも可能。画面左上のボタンから表示されるメニューの[Settings]項目を選択し、本アプリの設定画面を開いたら、[For audio highlights, rewind]項目において、最短5秒から最長45秒まで指定することができる。

テキストメモや撮影した写真を“セッション”に記録可能

 [CAPTURE]タブでは、スタンバイ状態または録音中にテキストをメモしたり、写真を撮影して、“セッション”内に記録することが可能。画面下部のメニューバーで左側にあるメモ型ボタンをタップすると、入力画面が表示されてテキストを入力できる。また、メニューバーの中央にあるカメラ型ボタンをタップするとカメラが起動し、その場で写真を撮影可能だ。

 さらに、メニューバー右側のタグ型ボタンからは、“セッション”にタグを設定して、あとから検索しやすくすることができる。任意で入力した文字列をタグとして設定できるほか、端末の連絡先に登録している名前を途中まで入力し、候補の一覧から選択してタグに設定可能。プレゼンテーションしている人物の名前をタグとして設定するといった使い方ができるだろう。

テキストメモを入力したり、写真を撮影して、“セッション”内に管理可能
任意の文字列や連絡先の名前を“セッション”のタグとして設定できる

 また、画面上部に表示される“セッション”のタイトルは、日付などの文字列で自動的に設定されるが、文字列をタップして任意のタイトルを入力することも可能。なお、編集部で試用したところ、一部の日本語入力アプリでは変換候補が表示されない場合があった。また、タイトルの編集後、日本語入力アプリの[Enter]キーをタップしないと、タイトルの保存が行われないので注意しよう。

 一連の録音やテキストメモの入力などが完了したら、画面中央の円形ボタンを長押しすることで、“セッション”を終了することが可能。

録音した音声に加え、写真やメモも一緒に確認できる

[REVIEW]タブでは、記録した“セッション”を一覧できる

 録音した音声データを再生したいときは、画面上部で[REVIEW]タブを選択しよう。記録した“セッション”が一覧表示され、画面上部の検索欄にタイトルやタグの文字列を入力して、“セッション”を検索することも可能。

 “セッション”をタップして選択すると詳細画面が表示され、画面下部には録音した音声データが“クリップ”として一覧される。各クリップの左側にある[再生]ボタンをタップすれば、音声を再生可能。また、右側の波形をタップしたり、ドラッグすることで再生位置を移動することもできる。

 なお、クリップを長押しして選択すると、画面上部にメニューバーが表示され、右上のペン型ボタンからクリップ名を編集したり、ゴミ箱型ボタンからクリップの削除を行うことが可能だ。

各クリップの左側にある[再生]ボタンをタップすると、音声を再生可能
クリップを長押しし、画面上部のメニューバーから削除やクリップ名の編集を行える

 詳細画面上部では、[CAPTURE]タブで記録した写真やテキストメモの閲覧を行える。[IMAGES]タブでは、左右にフリックして撮影した写真を閲覧でき、さらにフリックすることで表示される“+Add Photo”画面をタップすれば、カメラを起動して追加の写真を撮影することも可能。また、[NOTES]タブでは、録音時にメモしたテキストを閲覧できるほか、テキストをタップして入力画面を表示し、テキストの編集や追記を行うことが可能だ。

 そのほか、詳細画面の中央右側にあるタグ型ボタンからタグを追加したり、削除することも可能。なお、端末の連絡先に登録している名前をタグとして設定した場合、[IMAGES]タブに連絡先のアイコンが表示され、タップして連絡先情報を表示し、相手にすばやく電話をかけたり、メールを送信することが可能。録音した音声の内容について、相手に問い合わせたいときなどに便利。

“セッション”の詳細画面から写真を追加したり、テキストメモを編集できる
連絡先の名前をタグとして設定していると、アイコンから連絡先情報をすばやく参照可能

音声データや写真など、“セッション”をまとめて共有可能

 音声データや写真、テキストメモを他のユーザーとすばやく共有することもできる。“セッション”の詳細画面の中央右側にある[共有]ボタンから、メールアプリや「Dropbox」などのオンラインストレージアプリを起動し、音声データや写真など“セッション”内のすべてのファイルをメールに添付して送信したり、オンラインストレージにアップロードすることが可能。

 なお、本アプリはバックグランドで起動して録音を行うこともでき、録音中に端末のホームボタンなどを押してホーム画面に戻ったり、他のアプリを起動しても録音を続けられる。ただし、スタンバイ状態のときにアプリ画面を閉じると、バッファへの音声の記録は停止されてしまい、再びアプリ画面を表示することで記録が再開される。

“Session notification”をONにすると、録音中のアプリ画面を通知領域からすばやく開ける

 また、設定画面の“Session notification”をONにすると、スタンバイ状態または録音中にアプリ画面を閉じた際に、ステータスバーに本アプリのアイコンが表示され、通知領域からすばやく本アプリを開くことが可能だ。

「Cogi」
【著作権者】
Cogi, Inc.
【対応OS】
Android 2.3.3以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.12.0(14/08/18)

(ライターズハイ:鈴木 友博)