#モリトーク
第92話
ブックマークと閲覧スタイル
(2014/2/4 16:26)
Webレンダリングエンジン“Blink”への移行と同時にブックマーク機能を廃止した「Opera」が、それを正式に復活させた。ブックマークといえば、Webブラウザーに搭載されていて当たり前の機能であり、『復活』と表現するのは何とも不思議な感覚だ。
Opera社は当初、セッション復元機能の使用頻度が高いことなどをブックマーク廃止の理由として挙げ、強化された“スピードダイヤル”機能を提案したものの、わずか1カ月後に“Developer”チャンネルでブックマーク機能を復活させている。その後の正式実装までは半年近くもかかっているので、Opera社自身が迷っているのかもしれない。
こうして「Opera」のブックマーク機能は復活したが、『これじゃない』といった意見も挙がっており、完全に復活したとはまだ言えないようだ。ちょうどよい機会なので、Webブラウザーのブックマーク機能について見直してみたい。
- Opera、ブックマーク機能を復活させた「Opera 19」の正式版を公開 - 窓の杜
- http://www.forest.impress.co.jp/docs/news/20140129_632823.html
- 【#モリトーク】第65話:新生Operaのブックマーク不要論 - 窓の杜
- http://www.forest.impress.co.jp/docs/serial/moritalk/20130716_607757.html
- 【#モリトーク】第70話:ついに復活したOperaのアレ - 窓の杜
- http://www.forest.impress.co.jp/docs/serial/moritalk/20130827_612771.html
ブックマーク機能の用途は、お気に入りのWebサイトを日々閲覧する“巡回”と、あとで読みたいWebページを一時的に保存する“メモ”に分かれる。また、そのユーザーインターフェイスはツールバー型とサイドバー型、Webブラウザーによってはサイドバーが用意されていないこともある。
そして筆者は、これらの用途とユーザーインターフェイスには最適な組み合わせが存在すると考えている。たとえば、巡回のためにブックマーク機能を多用する場合、フォルダを最大限に活かせるサイドバーの方が効率的だ。逆に言えば、サイドバー非搭載の環境で大量のWebサイトを巡回すると、クリックの回数が何倍にも増えてしまう。
ただし、Webサービスや他のアプリケーションも活用するなら、巡回目的のブックマークをRSSリーダーやTwitterへ置き換えられるので、ブックマークの登録件数を減らすことができる。すると、サイドバーのスペースは無駄になるので、ツールバーだけでも十分だろう。
つまり、ブックマーク機能の使い勝手はWeb閲覧のスタイルに直接的な影響を与え、その使い方には各ユーザーの好み・習慣が顕著に表れるのではないだろうか。言い換えると、ブックマークの使い方とWeb閲覧時の習慣を再検討することで、自分でも気付かなかったスタイル、これまで試してこなかったスタイルを見出せるかもしれない。
自分の習慣に合ったWebブラウザーを探すもよし、Webブラウザーの機能に合わせて自分の習慣を変えるもよし、ブックマークの使い勝手をそのきっかけとして捉えてみてはどうだろうか。不完全な印象の「Opera」でも、人によってはベストな環境になりえる。
ちなみに、最新バージョンでブックマーク用のサイドバーを利用できる主要なWebブラウザーは「Internet Explorer」「Firefox」「Sleipnir」「Lunascape」の4つ。また、非Web型のRSSリーダーが必要なら、先日バージョンアップしたばかりの「Headline-Reader Lite」がオススメだ。
- Firefox - 窓の杜ライブラリ
- http://www.forest.impress.co.jp/library/software/firefox/
- Sleipnir - 窓の杜ライブラリ
- http://www.forest.impress.co.jp/library/software/sleipnir/
- Lunascape - 窓の杜ライブラリ
- http://www.forest.impress.co.jp/library/software/lunascape/
- RSSリーダー「Headline-Reader Lite」が約2年ぶりのバージョンアップ、IE11に対応 - 窓の杜
- http://www.forest.impress.co.jp/docs/news/20140122_631916.html