#モリトーク

第104話

64bit版Chrome初体験レポート

“Canary”チャンネルの64bit版「Google Chrome 37」

 ついにというか、ようやく64bit版の「Google Chrome」が登場した。“Canary”および“Dev”チャンネルでの公開、つまり開発段階ではあるものの、その注目度は高いようだ。正式版の登場まで待つユーザーも多いかもしれないが、意外と手軽に試せるので、その方法と動作状況をレポートしたい。

 第79話で解説したように、“Canary”チャンネルの「Google Chrome」は正式版のそれと併用することができる。そのため、“Canary”チャンネルの「Google Chrome」をインストールすれば、使用中の32bit正式版を残した状態で64bit版の「Google Chrome」を安全に試せる。

上段が64bit版のメモリ消費、下段は32bit版

 64bit版のWebブラウザーはパフォーマンスやセキュリティに優れているが、デメリットもある。筆者の環境で32bit版と64bit版の「Google Chrome 37」を試したところ、メインプロセス、タブプロセス、GPUプロセスのすべてでメモリ消費が増えていた。

 また、Webブラウザーの64bit化で注目すべきことはプラグインだろう。64bit版のWebブラウザーではそのプラグインも64bit化を要求され、それがWebブラウザーの64bit化を妨げていたとも言える。

 Webブラウザーはプラグインに頼らない方向へ進んでいるものの、「Adobe Flash Player」は今でも欠かせない。そこで気になる64bit版の「Google Chrome」をチェックしてみると、「Adobe Flash Player 14」が同梱されており、Flashコンテンツを問題なく再生できたので、とりあえず安心してよさそうだ。

(中井 浩晶)