杜のVR部

第58回

フックを伸ばしてぴょんぴょん跳んでいくアドベンチャー「Windlands」

自在に跳びはねる、新感覚の一人称視点アクションゲーム!

 いよいよ今年3月から出荷されるOculus Rift製品版。既に公式サイトにて予約が始まっており、執筆時現在からの注文だと7月の出荷となっている。同じPCベースのVRヘッドマウントディスプレイHTC Viveも2月末から予約開始予定。4月には出荷を開始するとのことだ。

 こういった製品版のリリースが待てないという人のためにも、Oculus Rift DK2で遊べるゲームを紹介したい。今回紹介する「Windlands」は、空に浮いた小さな島々を跳びまわりながらアイテムを集めるアクション・アドベンチャーゲームだ。Windlands(風の島)の名の通り、下から風が吹き上げており、月面にいるかのようにふわふわと跳ぶことができる。

ふわふわ跳ぶ楽しさ

 ふわっとした動きには楽しさが秘められている。現実でも、トランポリンで跳びはねる、バランスボールで体重をかけたりすると不思議と楽しい気分になる人も多いのではないだろうか。その楽しさ・気持ちよさを活かしているのがこの「Windlands」だ。

シンプルな世界観
ふわふわと大ジャンプ

 ステージは、『スーパーマリオ64』を彷彿とさせる比較的シンプルなデザインになっている。そして非常に広く、高低のスケール感がかなりある。一人称視点で体験するため、自分がまさに跳んでいる気分になる一方で、酔いを感じる人もいるかもしれない。なお、VRの一人称視点のコンテンツで酔いやすい筆者がプレイした限りにおいて、実際に跳んだときのように重力加速度を感じはしないが、そこまで酔いやすいというわけではないようだ。

自由自在に伸ばせる両手のフックを活用せよ!

 「Windlands」の移動方法はただ跳びはねるだけではない。ステージ途中で、プレイヤーは両手から自由自在に伸びるフックを手に入れる。フックはステージ内の“茂み”に引っ掛けることで飛距離を延ばしたり、上に行ったりと跳ねるアクションの幅を広げてくれる。

フックを伸ばすことができる。ジャンプ中も使用可能だ
こんな感じで引っ掛けて……
ぐっと近付くことができる

 まるで『ゼルダの伝説』のフックショットのような仕組みだが、「Windlands」のフックはとにかく伸びるのが速く、テンポよく連続したアクションに組み込んで跳びはねることができる。

 ゲームパッドではL/Rボタンに割り振られるこのフックを使ってステージを自由自在にふわふわと跳びまわる、そこにこのゲームの面白さが詰まっている。

 本作は体験版が長らく無料で公開されていたが、1月9日にSteamにて早期アクセスとしてリリースされた。製品版のOculus RiftやHTC Viveに合わせて正式リリースが行われるのではないかと思われる。

 現在ステージは1つだけ、今後3つまで増えるようだ。正式リリースではさらに遊べることに期待が膨らむが、とくに注目したいのがフックを伸ばすアクション。通常のゲームパッドよりも、実際に手を動かせるHTC ViveのSteam VRコントローラーやOculus RiftのOculus Touchで体験したほうがより直感的な体験になることは間違いない。Steam VRコントローラーはHTC Viveに付属、またOculus TouchはOculus Rift本体とは別売りで2016年後半に発売とのことで、コントローラーの違いによる体験の深化にも期待したいところだ。

ソフトウェア情報

「Windlands」
【著作権者】
Psytec Games Ltd
【対応OS】
Windows 7以降など(Oculus Runtime for Windows 0.8で動作確認)
【対応ハードウェア】
Oculus Rift DK2
【ソフト種別】
ダウンロード販売 1,980円
【バージョン】
0.9.1(16/01/22)

Oculus Rift DK2版評価PCスペック(参考)

マウスコンピューター G-Tune NEXTGEAR-MICRO im550PA6-SP2
【CPU】
インテル Core i7-4790K プロセッサー(4コア/4.00GHz/TB時最大4.40GHz/8MB スマートキャッシュ/HT対応)
【メモリ】
16GB PC3-12800 (8GB×2/デュアルチャネル)
【グラフィックボード】
AMD Radeon R9 Fury X(4GB)
【fps】
両コンテンツとも75fps
【ヘッドホン】
Creative Sound Blaster EVO Zx

(もぐらゲームス:すんくぼ)