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史上もっとも早くて賢いAIモデル「GPT-5」、OpenAI以外の各社もさっそく対応

ChatGPT、Microsoft Copilot、GitHub Copilot、Notion、Cursor……無償枠やクーポンも

OpenAI以外の各社でも採用が進む「GPT-5」

 米OpenAIは8月7日(現地時間)、最新鋭のAIモデル「GPT-5」を発表した。高スループットの「高速応答用モデル」と複雑な問題に対応する「複雑問題用モデル」を統合した可変推論モデルが特徴で、“史上もっとも賢く、最速で、もっとも役立つ”として、OpenAI以外の各社でも採用が進んでいる。

OpenAI

 「ChatGPT」は新しいデフォルトモデルとして「GPT‑5」を採用。本日よりPlus、Pro、Team、無料版の全ユーザーに展開している。EnterpriseおよびEduプランのユーザーには1週間後に提供される予定。

  • 無料版:「GPT‑5」を提供。利用上限に達すると、自動的に「GPT‑5 mini」に切り替わる
  • Plus:「GPT‑5」利用枠を拡充。「GPT‑5 Thinking」でより深い思考も可能
  • Pro:「GPT‑5」への無制限アクセス。拡張推論により、さらに包括的かつ正確な回答が可能なバージョン「GPT‑5 Pro」も提供

 なお、現在提供されている「GPT‑4o」「OpenAI o3」「OpenAI o4-mini」「GPT‑4.1」「GPT‑4.5」は置き換えられる。

Microsoft

幅広い製品へ「GPT-5」を統合する方針を発表しているMicrosoft

 Microsoftは「GPT-5」を“もっとも高性能で直感的なAIシステム”と評価し、幅広い製品へ統合すると発表している。すでに以下の製品で展開中だ。

  • Microsoft 365 Copilot:「Microsoft 365」のメール、ドキュメント、ファイルをもとに「GPT-5」を用いた推論が可能
  • Microsoft Copilot Studio:カスタムエージェントを構築するためのプラットフォーム。カスタムプロンプトで「GPT-5」を選択できる
  • Microsoft Copilot:一般ユーザー向けの日常タスク支援AI。新たに導入された「Smart」モードで最新の「GPT-5」モデルを体験できる
  • GitHub Copilot:コーディング支援AI。すべての有料「GitHub Copilot」プランに「GPT-5」を導入。「github.com」や「Visual Studio Code」、「GitHub」モバイルアプリなどで利用できる
  • Azure AI Foundry:開発者向けにもすべての「GPT-5」モデルを提供
「Microsoft 365 Copilot」、「Microsoft Copilot Studio」、「Microsoft Copilot」、「GitHub Copilot」、「Azure AI Foundry」で「GPT-5」に対応済み

Notion

 本日より「Notion AI」のツールベルトで「GPT-5」を順次導入。同社がテストした他のモデルよりも複雑な作業を15%うまく処理できるという。

Cursor

「Cursor」でも「GPT-5」が利用可能

 AIコーディング支援ツール「Cursor」でも「GPT-5」が利用可能。同社は「GPT-5」を“知的で操縦性の高いモデルであり、コーディングやツール呼び出しに適している”と評価している。ローンチウィーク中、有料ユーザーには無料クレジットが提供される。

Windsurf

 AIコードエディター「Windsurf」では、期間限定で「GPT-5」が無料提供される。内部テストによると、実世界のエンジニアリングタスクにおけるモデルのパフォーマンスは「SOTA」(State-of-the-Art:最高傑作)だとのこと。

Cline

「Cline」でも「GPT-5」が利用可能

 「Cline」も「GPT-5」に対応しており、すぐれたコーディング能力、ロングコンテキストにおける卓越性を示すとしている。なかでも、ベンチマークで「o3」よりも、事実誤認が80%も少ないことが指摘されている点は興味深い。価格は「Claude Sonnet 4」の半額。

Warp

 AIエージェントを活用した開発環境「Warp」でも、「GPT-5」がサポートされる。リリース記念のプロモーションコードが配布されており、有償プラン「Warp Pro」を最初の1カ月だけ5米ドルで利用できる。数に限りがあるとのことなので、興味のあるユーザーは急いだほうがよいだろう。