マルわかり!Windows 10 Mobileガイド

第42回

バッテリーの“持ち”をよくしたい。Windows 10 Mobileの場合

バッテリー節約機能と通知系機能を組み合わせる

 Windows 10 MobileはモバイルOSとしての基本的な機能を備えているだけでなく、タッチパネル搭載のWindows 10パソコンに近い操作感で利用できるのが特徴だ。本連載ではWindows 10 MobileのTipsの他、OSを取り巻く旬の話題などを日替わりで紹介する。

早めにバッテリー節約機能を有効にして、許可するアプリを取捨選択する

 スマートフォンデバイスを使いこなす上で、もっとも重要なのがバッテリーの持ち具合である。Windows 10 Mobileデバイスに限った話ではないが、内蔵バッテリーによる駆動時間はデバイスの使い勝手に直結し、その印象も大きく変化するのは本誌読者ならご承知のとおり。モバイルバッテリーを携帯する方も少なくないが、Windows 10 Mobileなら“バッテリー節約機能”を活用すべきだ。

 バッテリー節約機能は、メールやカレンダーの自動同期、ライブタイルの更新などを一時的にオフにすることで、電力消費を軽減する機能である。具体的には以下のように機能をブロックする仕組みだ。

  • 「Outlook メール」「Outlook カレンダー」「People」の同期停止
  • VoIPなど特定のカテゴリーに含まれないアプリの停止
  • WNS(Windowsプッシュ通知サービス)の停止
  • 重要ではない更新プログラムのダウンロード(スキャンは実行)の停止
  • ディスプレイの明るさを30%低下
  • 製品利用統計情報の送信ブロック(重要な利用統計情報は除く)

 既定ではバッテリー残量が20%を切ると有効になるが、複数のスマートフォンを持ち歩いている筆者は、75%を切った時点でバッテリー節約機能が有効になるように設定している。

「設定」を起動し、検索ボックスに“バッテリー”と入力して、検索結果の[バッテリー節約機能]をタップする
これでバッテリーの残量やバッテリー節約機能の稼働状態を確認できる
ちなみに充電時はバッテリー節約機能を使用できない

 上図はWindows 10 Mobileバージョン1511で撮影したものだが、Anniversary Updateを適用したバージョン1607は、[バッテリー]からバッテリー節約機能に関する設定が可能になった。筆者が使用しているVAIO Phone BizはVAIOが発表しているように、Continuum機能に問題が発生するため、Anniversary Updateが配信されていないので、ご容赦頂きたい。

バージョン1511の場合、[バッテリー節約機能の設定]をタップすると、バッテリー節約機能有効化のタイミングやバックグラウンド動作を設定できる
バージョン1607は「設定」から[バッテリー]を開けば、同様の操作が可能だ

 基本的にバッテリー節約機能有効時はすべてのアプリ動作を抑止すべきだが、通信系アプリはやはりリアルタイムで使いたいというニーズもあるだろう。その場合は[アプリの追加]から、任意のアプリを追加すればよい。

[アプリの追加]をタップすると、常に動作させるアプリの選択が可能だ。任意のアプリをタップで選択し、[追加]ボタンをタップする
バックグラウンド動作を許可した任意のアプリはタップで選択し、[削除]ボタンをタップすれば、いつでも取り除ける

 もう1つのアプローチは、24時間、48時間、1週間の単位でバッテリーを消費した機能やアプリに対する詳細情報を確認できる「バッテリーの使用状況」だ。下図はバッテリー使用状況を1週間に変更したものだが、バッテリーの33.1%がバックグラウンドで消費している。ここから動作の可否を取捨選択して、バッテリー駆動時間をできる限り延ばそう。

[バッテリーの使用状況]をタップすると、システムやアプリのバッテリー使用状況を確認できる(バージョン1607では“システム”の情報は表示されない)。ここから任意のアプリをタップし、[詳細]ボタンをタップする
アプリに対して、通常時とバッテリー節約機能有効時のバックグラウンド動作を選択できる。バージョン1607では[バックグラウンドで常に許可][Windowsで管理][バックグラウンドで許可しない]の3項目から選択する仕組みに変わった

 なお、[システム]-[/ディスプレイ]の[明るさのレベル]でディスプレイの明るさを下げたり、[パーソナル設定]-[ロック画面]の[画面タイムアウト]でディスプレイがオフになるまでの時間を短くしたり、[パーソナル設定]-[スタート]で暗い背景のテーマを使うといったカスタマイズも効果的だ。

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