Windows 10資格認定試験 徹底攻略!

マイクロソフト認定のWindows 10資格を目指そう!

 Windows 10 Anniversary Updateが公開され、注目度が急上昇中のWindows 10。ソフトウェア開発や社内インフラ管理者にとっても、Windows 10の技術的な理解=マスターは必須です。Windows 10の技術知識を目に見える形にする資格・試験も早々にリリースされており、マイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)のWindows 10関連の試験が脚光を浴びている。

 本稿では、その試験をテーマにした学習書『徹底攻略MCP問題集 Windows 10[70-697:Configuring Windows Devices]対応』(2016年11月発売予定・インプレス刊)より、実際の試験範囲に沿って作成したサンプル問題を、12週にわたって紹介していく。

 「Windowsの試験なんて楽勝!」とは言えない難しい問題もたくさんあるので、ぜひ腕試ししていっていただきたい。

マイクロソフトの技術系資格・試験について

 まずはじめに、マイクロソフトの試験体系について解説する。

 冒頭の説明で登場したマイクロソフト認定プロフェッショナル(MCP)とはマイクロソフト社の認定資格制度だ。マイクロソフト社の製品・テクノロジー・ソリューションについて、さまざまな技術的知識を問う試験で、合格するとMCPに認定される。

 MCP試験は次の5つのカテゴリに分類されている。

  • サーバー
  • デスクトップ
  • アプリケーション
  • データベース
  • デベロッパー

 またそれぞれのカテゴリは、次のようにレベル分けされている。

MCSA

 MCSAは、IT業界でプロフェッショナルとしてのキャリアを構築するために必要な、基礎的な知識を身に付けていることが認定される。

 上位のMCSEを取得するための前提条件となる資格でもある。

MCSE

 MCSEは、複数のテクノロジにわたる、クラウドおよび内部設置型のソリューションを提供するエキスパートにふさわしい能力を有することが認定される。

 受験するためには、対応するカテゴリのMCSAを取得している必要がある。

MCSD

 MCSDは、デベロッパーとして高度な知識を有することが認定される、開発者向けの資格。

マイクロソフトスペシャリスト

 マイクロソフトスペシャリストは、特定の専門分野やテクノロジに対して、経験や知識を有していることが認定される。

 これからこの連載で取りあげていく「試験番号70-697 Configuring Windows Devices」は、Windowsデスクトップカテゴリの試験である。この試験に合格することで、Windows 10のマイクロソフトスペシャリスト認定資格を取得することができる。

 また、本試験と「試験番号70-698 Installing and Configuring Windows 10」の2つの試験に合格することで、MCSA Windows 10認定を取得することができる。

70-697試験の特徴

 試験番号70-697 Configuring Windows Devicesは、主に企業ネットワーク環境においてWindows 10の実装、管理、展開などを行うスキルを評価する試験だ。Windows 10の機能や特徴についての知識だけでなく、シナリオに沿った実装方法や管理方法を的確に選択する能力が求められる。従来のOSと比較すると、Windows 10では、タブレットやスマートフォンなどを含めたマルチデバイス向けの機能や、サーバーやクラウドとの連携といった要素が格段に増えている。そのため、コンピューターで利用するWindows 10の範囲に留まらず、さまざまなデバイスでの使用や、サーバーやクラウドからの管理および設定方法についても問われることが、この試験の特徴となっている。

学習のポイント

 どのMCP試験でも、実際にコンピューターを操作しながら学習することは重要だ。しかし、70-697試験がカバーする範囲は、先にも述べたように1つのコンピューターでの操作には留まっていない。そのため、学習の際には以下のような工夫が必要になってくる。

多用なデバイスの用意

 マルチデバイスで使用することを想定された機能が多いため、複数のデバイスを用意して、それらの機能を確認することが必要。複数の物理デバイスを用意するのが難しい場合には、仮想化機能などを使用するのも1つの方法である。

クラウドサービスの用意

 クラウドサービスは、机上の学習だけではイメージがつかみにくく、また、インターフェースも比較的頻繁に更新されるという特徴がある。実際に使用することで、どのような手順でどのように管理できるかを確認してほしい。

評価版の活用

 OSには評価版が提供されており、クラウドサービスも評価版を利用できるもの多い。いち早く評価版を活用し、検証に役立てよう。

次回予告

 次週から12週にわたって、書籍に収録されている「試験番号70-697 Configuring Windows Devices」のサンプル問題を紹介していく。

 仕事柄、資格取得が求められている開発職・システム管理職などの人はもちろんだが、「我こそはWindowsマスターなり!」という人にはぜひ次週からの問題を解いていってほしい。「やっぱり楽勝だったよ!」という人は、実際に合格を目指してみるのもアリかもしれない。

資格対策書籍のご案内

Windows 10の技術者向け試験「70-697」にいち早く対応したインプレス学習書『徹底攻略MCP問題集 Windows 10[70-697:Configuring Windows Devices]対応』は、2016年11月に全国の書店・Web書店で発売予定。絶賛予約受付中。
トレーニングコースで実際に教えている講師が徹底分析した厳選問題を収録!解答解説では教科書を超える詳細解説付きで、本書1冊で確実に合格力を身に付けられる。
受験者必携の1冊!!

  • 発売日:2016年11月4日(金)
  • ページ数:464ページ
  • 価格:本体3,400円+税

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新井 慎太朗(あらい・しんたろう)

株式会社ソフィアネットワークに勤務し、NECマネジメントパートナー所属の講師としてトレーニングへの登壇やコースの開発を行っています。主な担当領域はWindows製品に関するトレーニングで、Windows OSや仮想化に関するMicrosoft認定トレーニングを中心に担当しています。トレーニングに関しても、実機でのデモや実習を交えながら実装における注意点やポイントなどをご紹介しています。また、最近ではWindows製品の技術に関するWebの記事を連載していますので、そちらの記事でも皆様のお役に立てればと考えております。