Windows 10にして『あれ?』っと感じたら

標準の「メール」アプリが物足りないならば――「Thunderbird」がお勧め

昔ながらの3ペイン表示。「Windows メール」でため込んだメールもインポートできる

 Windows 10では多くの標準アプリが刷新されており、モバイルと共通で利用できるようになっている。しかし、Windows 10 Mobile端末を持たないほとんどのユーザーにとって、それはあまり関係のないことだ。むしろこれまでと操作感がまったく異なっていたり、マウス操作での使い勝手で劣っていることを気にする人も少なくないだろう。

 そこで本連載では、Windows 10の標準アプリの代替として使える無償のオンラインソフトを紹介する。どれも高機能で、そのジャンルではデファクトスタンダードと呼べるものなので、今までオンラインソフトを使ったことがないというユーザーはぜひ試していただきたい。

新しい「メール」はモバイルでも利用可能! だが……

「メール」

 Windows 10ではデスクトップ・モバイル両対応の「メール」アプリが標準搭載されており、“Outlook.com”や“Gmail”などのメールを簡単に扱えるようになっている。しかし、どちらかというとモバイルでの利用を重視しているようで、デスクトップでヘビーに利用することはあまり想定されていないように感じる。

 たとえば、画面サイズが小さい場合はアカウント・フォルダーのツリーとメールリストの2ペイン構成になり、メールの内容を閲覧しようとすると画面遷移が発生する。画面サイズを大きくすればフォルダーツリー・メールリスト・メールビューの縦3列表示になるものの、操作に違和感を感じるユーザーは少なくないのではないだろうか。

 また、旧来のPOP/IMAPメールも扱えるが、他のメールソフトで管理していたメールをインポートする機能は一切用意されていない。基本的にリモートにあるメールを閲覧するという形になっており、ローカルにデータを保持するタイプのメールソフトに比べて検索速度にも不満が残る。

メールソフトのデファクトスタンダード「Thunderbird」

「Thunderbird」

 そこでお勧めしたいのが、「Thunderbird」だ。昔ながらの3ペイン構成が選択可能で、慣れたユーザーには親しみやすいだろう。もちろん、横並びの3ペイン表示へ変更することも可能。最新版ではスケジュール・ToDo機能も統合されており、「Microsoft Outlook」に迫る高機能ぶりだ。

 また、POP/IMAPメールの設定も簡単で、フィルター機能が充実しているのもポイント。「Windows メール」「Windows Live Mail」からメールのインポートも行えるので、“今まで使っていたメールソフトの代わりがほしい!”という場合にはまず検討したいソフトだ。