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フリーのゲーム制作ツール「WOLF RPGエディター」（ウディタ）に大規模アップデート

XY配列、正規表現、経路自動探索、ファイル個別暗号化などに対応したv3.5がリリース

樽井秀人

2025年3月7日 13:56

「WOLF RPGエディター」v3.550

窓の杜から
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　ゲーム制作ツール「WOLF RPGエディター」（通称：ウディタ）が3月1日、v3.5へとアップデートされた。多くの新機能が追加された大規模なアップデートとなっている。

【公開！】
『ウディタ3.5』大規模アップデート、ついに公開です！
→◆ウディタ公式https://t.co/8V4C3X6Kln

「XY配列」や「自動移動」「空イベント生成」など新機能大量追加！
引き続きプロ版も発売中です！ (ただしプロ版はウディコンに使えませんのでご注意を！)
▽続く(新機能説明や更新情報)pic.twitter.com/xwRRJfXMC2
— SmokingWOLF＠ウディタ作者/片道勇者2開発 (@WO_LF)March 1, 2025

　「WOLF RPGエディター」は、高機能な無料のゲーム制作ツール。基本的にはRPGの開発を得意としているが、ユーザーの手でゲームシステムを拡張することも可能で、RPGに限らず、さまざまなジャンルのゲーム制作に用いられている。対応OSはWindows 7以降で、現在公式サイトや窓の杜ライブラリからダウンロード可能。プレミア機能を備えた有償（5,000円）のプロ版も用意されている。

　今回リリースされた「ウディタ 3.5」には、以下の新機能が含まれる。

ファイル個別暗号化：万が一.wolfファイルを復号解凍されても、追加でファイルごとに復号キーを設定できるようにすることで、データの抽出を困難に（プロ版専用）
変数の操作：「√」、「ビット和（論理和）」「排他ビット（排他的論理和）」などを追加でサポート
空のイベントを作る機能：上級者を中心に要望の多かった機能
エディターのウィンドウサイズの調整や、フォント切り替え
マップエディターなどに「x2」拡大モード：ディスプレイ解像度の向上に対応
経路探索機能：スタートとゴールの座標だけ指示したら、ゴールまでの道順を自動的に算出してくれる
自動移動：行き先を指定すれば勝手にそこまで経路を判断して歩いて行ってくれる
行き先を指定するだけで経路を算出して自動移動
キャラチップレイヤー機能が強化：レイヤー5枚制限を撤廃して無制限に。レイヤー番号も自由に指定可能
ピクチャー挙動の改善：従来に代わるVer2を追加
マップ画面のみをピクチャーとして取り込める「<MAP_SCREENSHOT>」機能
キャラへのピクチャリンク：ピクチャーをキャラクターに追従させられる。頭の上に状態異常マークや感情マークを出したまま歩かせたり、HPゲージを出したりするといった用途に使える
キャラへのピクチャリンク
DBのソート（並び変え）：指定した項目でデータを並び替え
エディターの右クリックから特殊文字入力
サウンドのパン：左右バランスを調整して音の聞こえる向きや移動を表現。多チャンネル化も可能
オートタイルアニメ速度変更：毎秒3コマの制限を解消
XY配列：自由に使える2次元配列
XY配列をピクチャとして表示：ミニマップの表示などに活用可能
データのテキスト入出力機能：これまでバイナリで管理されていたデータをテキスト化。「Git」の差分管理などが楽に
キー入力強化：新たにキーが押されたフレームと離したフレームのみ値を取得、押し続けたフレーム数の取得が可能
タブウィンドウ化：「マップイベントウィンドウ」「コモンイベントウィンドウ」「データベースウィンドウ」の3つにタブインターフェイスを導入
タブインターフェイスを導入
正規表現：「文字列操作」や「条件(文字列)」で利用可能に
マップのレイヤーが5まで使用可能（プロ版専用）
エディターからのテストプレイ開始が快適に：すでにテストプレイで「Game.exe」が起動していれば、次にテストプレイを開始したときそのゲームウィンドウが自動で最前面に
ピクチャエフェクトのディレイ
エディターの強化：コマンド折りたたみや次の分岐へのジャンプが可能。ファイル選択ウィンドウでは音声プレビューも

　そのほかにもエディターの起動時間短縮や操作レスポンスの改善、不具合の修正も行われた。

　なお、執筆時現在の最新版は3月6日にリリースされたv3.555だが、「Microsoft Edge」でダウンロードすると『ウイルスが検出された』とのエラーメッセージが表示される。おそらく誤検知だと思われるが、不安であれば利用を控えたほうがよいだろう。窓の杜ライブラリで配信中のv3.550は、複数のセキュリティソフトでウイルスチェック済みなので、問題が解消されるまでこちらを利用してもよい。