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「Python 3.15」は「Windows on Arm」でも既定でネイティブ動作、実用段階に到達

人気パッケージの約94%が対応済み

公式ブログ「Windows Developer Blog」

 先日リリースされた「Python 3.15」で、「Windows on Arm」対応が実用段階に達したとのこと。米Microsoftが10月14日(現地時間)、公式ブログ「Windows Developer Blog」でアナウンスしている。

 「Windows on Arm」プラットフォームにおける「CPython」は現在、「Tier 2」サポートの対象となっているとのこと。

  • Tier 1(最上位のサポート)
    ・CIの失敗はリリースを完全にブロック
    ・全コア開発者が維持責任を持つ
    ・例:Windows (x86_64, i686)、macOS (aarch64)、Linux (x86_64, aarch64)
  • Tier 2(標準的なサポート)
    ・信頼できるビルドボット必須
    ・少なくとも2名のコア開発者が担当
    ・24時間以内に修正またはリバートが必要
    ・CIの失敗はリリースをブロック
    ・例:Windows aarch64、macOS x86_64、wasm32-wasip1
  • Tier 3(ベストエフォートでのサポート)
    ・信頼できるビルドボットが必須だが、失敗してもリリースはブロックしない
    ・最低1名のコア開発者が担当
    ・不具合への対応時間に関する取り決め(SLA)なし
    ・例:Android、Raspberry Pi OS、FreeBSD、Emscripten、「CPython」のRISC-V対応

 つまり、継続的なテストが行われ、プラットフォーム固有の不具合は優先的に修正される。「Windows on Arm」向け「Python」はもはや実験的環境ではなく、正式サポートの対象といえる。

ネイティブのPythonと、エミュレーションで動作するx64のPython

 さらに、セットアップも簡単になった。インストールを司る「Python Install Manager 26.4」では、「Windows on Arm」における既定バイナリがAMD64(x86)ではなくArm64となっており、Arm64環境でネイティブ動作するランタイムが選ばれる。x64のパッケージに依存するアプリケーションは引き続きx86エミュレーション(Prism)で動作するが、それ以外はエミュレーションなし(ネイティブ)で効率よく実行できる。

 また、パッケージの対応も進んでいるとのこと。2026年9月の時点で、「PyPI」でダウンロード数の多い上位1,000プロジェクトのうち、約94%(937プロジェクト)の最新リリースが、ネイティブの「Windows on Arm」向けか、プラットフォームに依存しない「wheel」を公開しているという。「Anaconda」のメインチャネルにも、「Windows on Arm」向けのパッケージが2,500以上ある。

上位1,000プロジェクトの約94%が、ネイティブまたはプラットフォームに依存しないwheelを公開
広がりつつある「Windows on Arm」の「Python」エコシステム

 「GitHub Actions」でも「Windows on Arm」のホステッドランナー(windows-11-arm、windows-11-vs2026-arm)が利用可能で、アプリ開発者は自前でArm64デバイスを用意しなくても、「Windows on Arm」向けのパッケージのビルドとテストを行える。

GitHubのホステッドランナーで、ソースからネイティブのwheelまでビルド

 一方で、「PyArrow」「gRPC」「OpenCV」やデータベースクライアントなどは、まだネイティブのwheelが十分でないとのこと。同社はこれらのギャップを埋めるため、各プロジェクトのメンテナーと協力していくとしている。

「Windows on Arm」におけるAIの実行パス。CPU、GPU(NVIDIA CUDA)、NPU(Qualcomm QNN)を選べる