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オープンなCPU命令セット「RISC-V」を「CPython」が正式サポート

あくまでベストエフォートの「Tier 3」プラットフォームに

「RISC-V」が「CPython」の公式サポート対象に

 「Python」のリファレンス実装である「CPython」の正式サポート対象に、CPUの命令セットアーキテクチャー(ISA)「RISC-V」が加わった。Pythonのコア開発チームが8月24日(米国時間、以下同)、公式ブログ「Python Insider」で明らかにした。

 RISC-Vは、オープンな命令セットアーキテクチャー。x86やArmといったプロプライエタリな命令セットとは異なり、オープンな標準として策定されており、誰でも実装できるのが特徴だ。近年はエコシステムが大きく成長しており、2032年までに4倍に拡大すると予測されているという。「Python」をRISC-Vで安定して動かしたいというニーズも、今後さらに高まるとみられる。

 今回追加されたのは、64bit RISC-V環境(riscv64)のLinuxをターゲットとした「riscv64-unknown-linux-gnu」。「CPython」によるサポート階層は「PEP 11」で定められた3段階のうち、もっとも下の「Tier 3」に設定されている。


    「PEP 11」のプラットフォームサポート階層
  • Tier 1(最上位)
    ・CIの失敗はリリースを完全にブロック。
    ・全コア開発者が維持責任を持つ。
    ・例:Windows (x86_64, i686)、macOS (aarch64)、Linux (x86_64, aarch64)
  • Tier 2
    ・信頼できるビルドボット必須。
    ・少なくとも2名のコア開発者が担当。
    ・24時間以内に修正またはリバートが必要。
    ・CIの失敗はリリースをブロック。
    ・例:Windows aarch64、macOS x86_64、wasm32-wasip1
  • Tier 3
    ・信頼できるビルドボットが必須だが、失敗してもリリースはブロックしない。
    ・最低1名のコア開発者が担当。
    ・不具合への対応時間に関する取り決め(SLA)なし。
    ・例:Android、Raspberry Pi OS、FreeBSD、Emscripten

 つまり、あくまでベストエフォートでのサポートという位置付けだ。

 「riscv64-unknown-linux-gnu」の「Tier 3」サポートは、「Python」の意思決定機関「Steering Council」が8月20日に承認し、22日付で「PEP 11」の一覧へ反映された。今後は、テスト用の「RISC-V」実機を提供している「RISE Project」の協力を得て、「RISC-V」を「CPython」のCI(継続的インテグレーション)へ直接組み込むことを検討中だという。長期的には「Tier 2」への昇格も目指しており、単に動作させるだけでなく、「RISC-V」の特性を生かした最適化にも取り組みたいという。