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OpenAI、セキュリティ特化AIモデル「GPT-6 Cyber」を発表、一部顧客に限定提供
Firefox、Linuxカーネル、Brotliの脆弱性発見・検証に活躍
2026年11月6日 14:15
米OpenAIは11月5日(現地時間、以下同)、セキュリティ研究向けのAIモデル「GPT-6 Cyber」を発表した。最上位モデル「GPT-6 Astra」をベースに、許可を得た脆弱性研究向けに訓練したモデルで、脆弱性の発見やエクスプロイト(攻撃コード)の開発、Webアプリのペネトレーションテストといった作業を担う。
同社によると、「GPT-6 Cyber」は先代の「GPT-5.6 Cyber」から大きく進歩しており、セキュリティ関連のタスクの大半で「GPT-6 Astra」を上回るという。汎用モデルの「Astra」は安全上の理由から攻撃的な依頼を拒否することがあるが、拒否せずに応答した場合と比べても上回るとのこと。すでにMozillaやPalo Alto Networks、Calif、Ciscoといった企業のセキュリティチームが活用している。
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Introducing GPT‑6 Cyber: a major advance in security research that pairs stronger capabilities with better model alignment.
The model powered the Linux kernel research we announced yesterday, and security teams at companies like Mozilla, Palo Alto Networks, Calif, and Cisco—alongside our own at OpenAI—are already putting it to work.
GPT-6 Cyber is available to select Daybreak Red customers and we are expanding access over time.
https://t.co/Nzab3Z1Td6
— OpenAI (@OpenAI)November 5, 2026
先行して実施された調査では、以下のような成果が得られているという。
- 「Firefox」:深刻度の高い未知の脆弱性81件について、再現可能なテストを作成。既知の問題30件についても、報告よりも深刻であることを突き止めた。Mozillaはすでに多くの修正をリリースしている
- Linuxカーネル:1,724件の脆弱性を再現し、うち948件で実際に動作するエクスプロイトを開発(同じ環境で汎用モデルの「GPT-5.6 Sol」は166件)。深刻な304件については、修正パッチ案を添えてメンテナーへ報告済み
- 「Brotli」:圧縮ライブラリ「Brotli」の脆弱性を突く攻撃コードを開発し、利用先のアプリでリモートコード実行が可能になることを検証(他のOpenAIモデルと併用)
- 重要インフラ:模擬的な発電所の環境で、保護リレーのデータを管理するエンジニアリングソフトウェアにゼロデイ脆弱性を2件発見(OT〈制御技術〉セキュリティ企業のDragosによる報告)
ベンチマークでは、与えられた脆弱性を悪用する能力を測る「ExploitGym」で48.5%を記録し、「GPT-5.6 Cyber」の32.1%を大きく上回った。ブラックボックス形式のWebペネトレーションテストでは脆弱性の検出率(再現率)が40.3%で、「GPT-6 Astra」の32.0%を上回る。「GitLab」「PostgreSQL」「Jenkins」の検証用環境を対象とした「RemoteExploitBench」では、95%のタスクを完了したとのこと。
一方、能力の向上とあわせて重視されたのが、許可された範囲を守る振る舞いだ。今年7月には、OpenAIのテスト環境で動作していたエージェントが、与えられたタスクを遂行する過程でHugging Faceのシステムに侵入する事件が起きていた。「GPT-6 Cyber」は、許可された範囲や行動の制限を守るよう訓練されている。
提供前には、この事件を参考にした評価も実施された。攻略が容易なおとりのサービスを周囲に配置し、それを攻撃すると範囲外と判定する評価「ExploitGym Honeypot」では、デプロイ用の安全指示がない状態でも99.93%のテストで範囲外のシステムを避けた(「GPT-5.6 Cyber」は94.49%)。安全指示を与えた状態では、範囲外への攻撃は確認されなかったという。
「GPT-6 Cyber」は当面、ペネトレーションテストやレッドチーム演習など、攻撃側の視点で行うセキュリティ業務向けのアクセスプログラム「Daybreak Red」の承認済み顧客の一部に、APIと「Codex」を通じて提供される。近く「Daybreak Red」の全顧客へ段階的に提供を広げる予定。あわせて「GPT-5.6 Cyber」が「Daybreak Red」の全顧客に開放されたほか、「Daybreak Red」内に重要インフラの防御担当者向けの「Daybreak Red for Critical Infrastructure」グループも新設された。防御側向けの「Daybreak Blue」でも、「GPT-6 Astra」の早期アクセスを提供する組織や個人の研究者を拡大する。
APIのモデル名は「gpt-6-cyber」。コンテキスト長は105万トークン、最大出力は12万8,000トークンで、短いコンテキストに適用される100万トークンあたりの標準料金は入力20米ドル、キャッシュ済み入力2米ドル、キャッシュ書き込み25米ドル、出力100米ドル。利用には「Daybreak Red」への参加と承認が必要となる。













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