杜のAndroid研究室

「Mirror-DTC」でAndroid端末からPCをリモート操作

豊富な設定で状況や用途に応じて設定をカスタマイズできる

(12/05/23)

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、MacやUbuntuなどにも対応したリモートPC操作ソフト「Mirror-DTC」のAndroid版クライアントに焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

デスクトップの映像だけでなく音声の転送にも対応

「Mirror-DTC」「Mirror-DTC」

 「Mirror-DTC」は、Windowsのほか、Mac OS XやUbuntu用のサーバー・クライアントソフトが用意されているリモートデスクトップソフト。Android版のクライアントアプリも用意されており、Android端末からマウス操作やキー入力を行うことが可能。また、デスクトップの映像だけでなく音声の転送にも対応している。なお、本アプリは“Google Play”では配布されておらず、作者のWebサイトからダウンロードできる「Mirror-DTC」のアーカイブ内にAPKファイルが同梱されている。

 利用するには、まずAndroidから操作したいPCへ、「Mirror-DTC」のサーバーソフトをインストールしよう。PCのOSがWindowsなら、ダウンロードしたアーカイブ内にある“DTCService.msi”を実行してインストールするか、“簡易サーバー”フォルダ内にある“MCSrv.exe”を実行する。インストールした場合はサービスとして動作し、いつでもリモート操作を行えるほか、ログオフしても再びリモートからログインできるようになる。“MCSrv.exe”の場合は使うたびに実行する必要がある。

サーバーソフトをインストールサーバーソフトをインストール

簡易サーバーの起動画面簡易サーバーの起動画面

 Mac OS Xを操作したい場合には、アーカイブ内の“Cross-Platform Pack”-“Server”-“MacOSX”フォルダにある“Mirror-DTC Server”を実行する。また、Ubuntuを操作したい場合には、アーカイブ内の“Cross-Platform Pack”-“Server”-“Ubuntu”フォルダにある“start.sh”を実行権限を付与して実行すればよい。

 サーバーの実行が完了したら、アーカイブ内にある“Cross-Platform Pack”-“Client”-“Android”フォルダの“MirrorDTC.apk”をAndroid端末へコピーし、クライアントアプリをインストールする。この際、Androidの“アプリケーション設定”画面で提供元不明のアプリをインストールできるように設定しておく必要があるので注意。あとはAndroid端末のWi-FiをONにして無線LANに接続すれば準備は完了だ。

提供元不明のアプリをインストールできるように設定提供元不明のアプリをインストールできるように設定

クライアントアプリをインストールクライアントアプリをインストール

 アプリを起動すると“トップメニュー”がポップアップするので、通常は“ローカル検索接続”項目を選択しよう。ローカル検索接続では、LAN内にある「Mirror-DTC」のサーバーが起動しているPCを自動認識して接続することが可能。うまく認識できない場合はサーバーを起動しているPCのIPアドレスを調べ、“アドレス指定接続”項目から入力して接続しよう。

“トップメニュー”“トップメニュー”

ローカル検索接続ローカル検索接続

左クリックだけでなく、右クリックやマウスホイールの回転も実現

 接続が完了するとAndroid端末にPCのデスクトップが表示され、操作が可能になる。操作は画面のどこをスワイプしても、スワイプした方向へマウスカーソルが移動する仕組みで、マウスカーソル付近のデスクトップが指で隠れないのがうれしい。また、画面端までマウスカーソルが移動するとデスクトップをスクロールできるほか、画面をタップすることで左クリック、ダブルタップすることでダブルクリックが可能。

 画面をしばらく長押して上下にスワイプするとデスクトップをズームイン・アウトできる。さらに、画面を長押ししてそのまま離すと画面の四方に黄色い帯が表示され、下側の黄色い帯をタップすると右クリックが可能なほか、左・右端の黄色い帯をスワイプすればマウスホイールを回転、タップすればホイールクリックができる。画面上側の黄色い帯からは左クリックができる仕組み。

デスクトップをズームインデスクトップをズームイン

黄色い帯から右クリックやマウスホイール操作が可能黄色い帯から右クリックやマウスホイール操作が可能

 そのほか、画面をダブルタップした際の2回目のタップ直後にそのまま指を離さずスワイプすることでドラッグを実現できる。

仮想キーボード上をスワイプして選択、タップして入力するキー入力

 端末のメニューボタンから表示できるメニューで[キーボード]項目を選択すると、独自の仮想キーボードが現れ、キー入力が可能。仮想キーボードは、スワイプして黄色いカーソルを移動することでキーを選択したあと、仮想キーボード上のいずれかの場所をタップすることで入力できる。また、[Shift]や[Alt]キーなどを選択し、キーが赤くなるまで長押しするとほかのキーと組み合わせたキー入力が可能になる。

仮想キーボード仮想キーボード

[Shift]キーとほかのキーを組み合わせることも可能[Shift]キーとほかのキーを組み合わせることも可能

 仮想キーボードには、[Windows]キーや[Menu]キー、[PrintScreen]キーなどのほか、日本語入力ソフトのON/OFFを切り替える[漢字]キーも用意されている。なお、編集部にて試用したところ、[Alt]+[Ctrl]+[Delete]キーの送信はできなかった。

豊富な設定で状況や用途に応じて設定をカスタマイズできる

 端末のメニューボタンから表示できるメニューの[表示倍率]項目からは、デスクトップをAndroidの画面の幅や高さに合わせたり、等倍で表示することが可能。また、[領域指定]項目からはデスクトップ上で矩形選択した範囲のみを表示して、マウスカーソルの移動も制限できる。

表示倍率を変更表示倍率を変更

デスクトップ上で選択した範囲のみを表示デスクトップ上で選択した範囲のみを表示

 さらに、[設定]項目からは画像・音声転送や操作に関するオプション画面を開くことが可能。たとえば、“画像転送”画面ではフレームレートや画質、インタレース・ノンインタレースといった転送モード、圧縮率などを設定可能。環境や用途に応じてカスタマイズしてみよう。

 “音声転送”画面では、音声をADPCM方式で圧縮するかどうかや、モノラル化するかどうかを選択できる。また、“バックグラウンド再生”チェックボックスをONにすると、端末のホームボタンを押してホーム画面へ戻り、ほかのアプリを起動してもバックグラウンドで音声の再生を続けることが可能。

“画像転送”画面“画像転送”画面

“音声転送”画面“音声転送”画面

 “オプション”画面では、状況に応じて通信品質を自動調節できる“ECO”機能や、Windows Vista/7の“Aero”ユーザーインターフェイスのON/OFF、クリップボード内のテキストを転送する機能のON/OFFを切り替えられる。

 “操作画面”画面の“マウス入力”項目からは、マウスカーソルの操作を無効にしてスワイプで直接デスクトップをスクロールするように設定可能。また、“キーボード入力”項目からは、仮想キーボード上のキーをタップした際に直接キーを入力できるように設定できる。

“オプション”画面“オプション”画面

“操作画面”画面“操作画面”画面

【著作権者】
T.Ishii 氏
【対応OS】
Android 2.2以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.2.2(12/05/07)

(長谷川 正太郎)