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Mozilla、ブラウザベースの認証システム“Mozilla Persona”Beta 2を公開

“ID ブリッジング”機能を追加、ボタンやポップアップメニューの読み込み速度が2倍に

“Mozilla Persona”

 Mozillaは9日(米国時間)、Webサイトへ簡単・安全にログインできるブラウザーベースの認証システム“Mozilla Persona”の最新版Beta 2を公開した。“Persona”は“BrowserID”ベースの認証システムで、さまざまなサイトへひとつのIDでログインできるようにする。つまり、サービスが“Persona”へ対応していれば、それぞれのサービスで個別にIDとパスワードを作成・登録し、覚えておく必要がなくなる。

 “Persona”は、あらゆるドメインが認証プロバイダーとなれるオープンで分散的なシステムとして設計されている。メールアドレスをIDとして利用し、ユーザーがそのメールアドレスの保有者であることをサイトに対して保証する仕組みとなっており、サイト側へ通知されるのはメールアドレスのみで、パスワードが渡ることはない。

 “Persona”の認証処理はJavaScriptで実装されており、「Firefox」以外のブラウザーにも対応する。デスクトップ向け、モバイル向けを問わずさまざまなWebブラウザーで動作し、開発者は比較的簡単に自分のサイトへ組み込むことができる。

 今回のアップデートでは“ID ブリッジング”と呼ばれる機能が追加されており、サイト固有の既存アカウントから“Persona”対応サイトへのログインできるようになった。今回は米Yahoo!への対応を果たしており、サンプルサイト“123done.org”では米Yahoo!のメールアドレスによるログインを体験できる。

 そのほか、ボタンやポップアップメニューの読み込み速度が2倍にまで高速化。Mozillaが開発するモバイル向けOS“Firefox OS”に“Persona”サポートが組み込まれることも明らかにされた。

(柳 英俊)