いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】エクセルマスターはフィルターをマウスで操作しない!? キー操作で高速化

フィルター操作はキーボード操作のほうが快適!

フィルター操作はキーボードで3倍速

 データ数の多い表には“フィルター”を設定しますよね。フィルターに関する機能は[データ]タブにまとめられていますが、実はマウスでボタンをクリックするよりも、キーボードでの操作のほうがスムーズです。

 例えば、最初に表にフィルターを設定する操作。表の見出しを選択して[データ]タブに切り替え、[フィルター]をクリックといったように操作する必要はありません。表内の任意のセルを選択しておき[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押すだけです。

表内の任意のセルを選択して(①)、[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押します(②)
表にフィルターが設定されました(③)

 一瞬でフィルターを設定できました。この後の操作もキーボードで操作したほうがスムーズです。今回は、いつものフィルター操作を見直して、快適に扱える小技を紹介します。

[Alt]+[↓]キーでフィルターのメニューを表示する

 フィルターを設定した表の見出しを選択して[Alt]+[↓]キーを押してみてください。フィルターのメニューが表示されます。続けて[↓]/[↑]キーを押すことで、メニュー内のフォーカスを移動することができ、絞り込む項目を[Space]キーで選択できます。

 なお、フォーカスの移動は[Tab]/[Shift]+[Tab]キーでも可能ですが、ここでは[↓]/[↑]キーで操作します。

任意の見出しを選択しておきます。[Alt]+[↓]キーを押します(④)
フィルターのメニューが表示されました。[↓]キーを押すごとにフォーカスが移動します(⑤)。[↑]キーを押すと、逆順にフォーカスが移動します
[↓]キーを何度も押すのは大変なので、[↑]キーを3回押します(⑥)。[すべて選択]にフォーカスが移動したら[Space]キーを押します(⑦)
[すべて選択]のチェックが外れました。[↓]キーを押します(⑧)
下の項目にフォーカスが移動します。そのまま[Space]キーを押します(⑨)
[2024年]の項目にチェックが付きました(⑩)。同様に[↓]キーを押して項目を選んで[Space]キーを押すと、すばやく項目を選択できます
必要な項目にチェックを付けたら、[Enter]キーを押します(⑪)
選択した項目で絞り込まれました

 フィルターのメニューに表示される小さなチェックボックスをマウスでクリックするより効率的です。複数の列でフィルターするときにも有用です。

選択している項目で絞り込む

 表内の特定の項目で絞り込みたいことも多いはずです。右クリックメニューを呼び出すショートカットキーを利用しましょう。[Shift]+[F10]、もしくは[App]キーを押します。右クリックメニューを呼び出せる[App]([Menu])キーは行や列の追加・削除にも使えるので、覚えておくと便利です。

キーボードの[App]キーを押すと、右クリックメニューを呼び出せます。[App]キーのないキーボードでは、[Shift]+[F10]キーを押します

 [App]キーに続けて、[E]→[V]キーと押せば、選択中のセルの値で絞り込めます。

絞り込みたい値が入力されているセルを選択して(⑪)、[App]→[E]→[V]と続けて押します(⑫)
選択していた項目で絞り込まれました

フィルタリングを解除する

 フィルタリングの解除も[App]キーを利用します。絞り込まれた列内の任意のセルを選択して、[App]→[E]→[E]と続けて押すだけです。

絞り込まれた列内の任意のセルを選択して(⑬)、[App]→[E]→[E]と続けて押します(⑭)
フィルターが解除されました

 なお、複数の列を絞り込んでいて、まとめて解除したい場合は[App]キーからの操作は使えません。[Alt]→[A]→[C]キーを押すことで、[データ]タブの[クリア]ボタンをクリックするのと同じ操作を再現できます。

 フィルターボタンやメニューは小さいため、マウスでは誤操作してしまうこともありますよね。フィルターの設定や絞り込み、解除の一連の作業がはかどるキーボード操作も取り入れてみてください。