ニュース
「Windows 10 Insider Preview」Build 10240が公開。出荷間近を感じさせる品質に
デスクトップの透かしが削除され、バージョンロゴが“Windows 10”に「Edge」も高速化
(2015/7/16 14:22)
米Microsoft Corporationは15日(現地時間、以下同)、次期バージョンのWindowsのプレビュー版「Windows 10 Insider Preview」Build 10240を公開した。本ビルドは“Fast”リングおよび“Slow”リングに参加しているユーザー向けのアップデートとしてのみ提供されている。
「Windows 10」の正式リリースを2週間後に控えた本ビルドは、修正プログラムの命名規則が従来の“fbl_(コードネーム) Professional (ビルド番号)”とは異なり、“TH1 Professional 10240”という名前で配布されている。詳しい変更点は明らかではないが、デスクトップ右下隅に表示されていたバージョン・ビルドナンバーのウォーターマークが削除されたほか、Windowsのバージョン情報ダイアログに表示されるWindowsロゴが“Windows 10”に差し替えられるなど、出荷を意識した変更が加えられているようだ。
さらに、新しいWebブラウザー「Microsoft Edge」もこれまでのバージョンよりも大幅にパフォーマンスが改善されている。本ビルドではリリース向けにコンパイルされたものが搭載されているようで、同社によると「Google Chrome」と比較した場合、WebKitの“SunSpider”テストで112%、Googleの“Octane”テストでは11%、Appleの“JetStream”テストで37%ほど「Microsoft Edge」の方が高速であるという。
また、ユニバーサル Windows アプリケーション(UWA)版の「Microsoft Office」にも、「Windows 10」の正式リリースに備えた若干の変更が加えられる。UWA版「Microsoft Office」は、デスクトップ向けの「Microsoft Office」と区別するため「Word Mobile」「Excel Mobile」といったように“Mobile”という名前が冠されており、非商用に限り10.1型以下のデバイスで無償提供される。それ以外のシステムでは“Office 365”のサブスクリプションが必要となるが、「OneNote」だけは「Windows 10」にプリインストールされ、全機能が無償で利用可能。
これらの“Office Mobile”は当初、日本語入力システムによる入力をサポートしていなかったが、現行版では問題なく入力が可能。現時点ではテスト版であることを表す“Preview”の文字が名前の末尾に加えられているが、これも1週間ほどで削除される見込みで、その後は“Office 365”のサブスクリプションが必要となる。
なお、「Windows 10」の一般公開が間近に迫っているため、“Windows Insider Program”における「Windows 10 Insider Preview」の配布は一時的に停止されている。すでに「Windows 10 Insider Preview」を利用しているユーザーでなければ、このビルドを試すことはできない。