REVIEW(12/03/09)

商用フリー、“メトロ”アイコンを簡単に作成できる「Syncfusion Metro Studio」

Windows Phone/Windows 8開発者にとくにおすすめ

「Syncfusion Metro Studio」v1.0.1.1「Syncfusion Metro Studio」v1.0.1.1

 「Syncfusion Metro Studio」は、Windowsの新しいユーザーインターフェイスデザイン“メトロ”にフィットするアイコンを簡単に作成できるソフト。対応OSはWindows XP/Vista/7およびWinodws 8 Consumer Previewで、作者のWebサイトから無償でダウンロード可能(本来の価格は499米ドル)。なお、動作には.NET Framework 4が必要で、ダウンロードの際は、氏名・メールアドレス・会社名・電話番号などを登録してライセンスキーの発行を受ける必要がある。

 “メトロ(Metro)”デザインとは、地下鉄(メトロ)や空港の“案内板”をヒントに設計されたデザイン。カラフルで統一感のある色使いや意図の伝わりやすいシンプルなアイコン、空白を活かして大胆に配したテキストなどが特長で、初めての人にとっても案内板のようにわかりやすい。

 Windows PhoneやWindows 8といった新しいWindowsでは、この“メトロ”デザインが全面的に採用されている。ならば、これらのOSに対応するアプリケーションを新たに開発する場合は、“メトロ”との親和性にも配慮したいところ。しかし、色使いやテキストの配置を真似ることはできても、おしゃれなアイコンを作ることには自信がないという開発者も少なくないのではないだろうか。

 そのような場合は、「Syncfusion Metro Studio」をお勧めしたい。本ソフトにはメトロデザインにフィットするアイコンが多数収録されており、それをもとにカスタマイズを施して、オリジナルのアイコンを作成可能。アイコンは用途に応じてカテゴリ分けされているほか、絞り込み検索機能を利用して探すこともできる。

メトロアイコンの例メトロアイコンの例

アイコンの絞込み検索機能アイコンの絞込み検索機能

 アイコンの大きさは16×16から256×256までの6段階が用意されており、任意の余白を追加してサイズを調整できる。アイコンの色や背景色のカスタマイズはもちろん、背景に四角や丸といった図形を追加することも可能。たとえばWindows Phoneではボタンとしてアイコンを丸で囲ったデザインが利用されることが多いが、このようなボタンも簡単に作成できる。

 本ソフトで作成したアイコンはロイヤリティフリーで利用可能で、商用アプリケーションで利用することもできる。PNG形式での保存のほか、XMLベースのユーザーインターフェイス記述言語“XAML”のタグとしての出力にも対応している。

アイコンの編集画面アイコンの編集画面

PNG形式のほか“XAML”のタグとして出力することも可能PNG形式のほか“XAML”のタグとして出力することも可能

 なお、本ソフトを作成したSyncfusion社では、新しいアイコンのリクエストを受け付けている。ほしいアイコンがあれば、同社のサポートシステムから申し込んでみるとよいだろう。

【著作権者】
Syncfusion Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8 Consumer Preview
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.1.1

(柳 英俊)