レビュー

ベジェ曲線を手軽に扱えるドロー系お絵描きソフト「ストローク」

RGBだけでなくCMYK色空間も扱え、文字をベジェ曲線に変換可能

「ストローク」v1.0.0.0

 「ストローク」は、パスの編集で図形や絵を描いていくドロー系お絵描きソフト。Windows XP/Vista/7/8/8.1に対応する945円のシェアウェアで、全機能を30日間試用できる。作者のWebサイトからダウンロード可能。

 本ソフトは、制御点の追加や削除、制御点ごとの太さの設定や、線全体の入りや抜きなどを手軽に設定できる。塗りも、単色の塗りつぶしだけでなく、グラデーションや画像を利用可能。

 またテキストも配置可能で、フォントの種類やサイズ、字間や行間を指定することができる。さらにテキストを描画したあと、その文字が載っているパスを変形すれば、パスの曲線に沿わせて文字がレイアウトされる。また、テキストを右クリックしてメニューから[図形に変換]項目を選べば、文字のアウトラインをベジェ曲線に変換可能。これらの機能を利用すれば手軽にロゴを作成できるだろう。

 作成した図形や配置したテキストは、画面右にレイヤーとして登録されていく。このレイヤーの順序を入れ替えることで、オブジェクトの前後関係を指定できる。線や塗りには“濃さ”の設定値もあり、半透明にして下のレイヤーを透過させることも可能だ。画像を挿入する機能もあるので、写真などを背後に置き、レイヤーをロックして下書きとして使うことができる。

線には入りと抜きを設定可能
グラデーション塗りの設定
パスの変型により曲線に沿わせた文字レイアウトが可能
文字をベジェ曲線に変換

 さらに、空の新規レイヤーを作り、既存のレイヤーをドラッグ&ドロップすることで、グループ化することもできる。このグループは入れ子にすることも可能で、複雑な図形を作る際に役立つ。

 画面の拡大縮小はマウスホイールを、画面の移動はスペースキー+マウスを使う。オブジェクトの拡大縮小は、[ツール]ペインの右から2番目のタブにある図形編集ツールを選ぶことで実行可能だ。

 作成したデータは独自形式で保存するほか、JPEG/PNG/TIFF/BMPといった画像やPDFとして出力可能。また、カラープロファイルを変更する機能を備えており、RGB色空間だけでなく、CMYK色空間にデータを変換することもできる。

画像出力の設定
PDF出力の設定

 ドロー系ソフトは、安価で手軽に使えるソフトが少ない。本ソフトは「Illustrator」や「Inkspace」ほど高機能でなくてよいから、ベジェ曲線で図やロゴを作成したいといった用途に便利だ。ドロー系ソフトでしっくりくるものがないと思っている人は、一度試してみてはいかがだろうか。

ソフトウェア情報

「ストローク」
【著作権者】
S.S.Software
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8/8.1
【ソフト種別】
シェアウェア (945円)
【バージョン】
1.0.0.0(13/12/12)

(クロノス・クラウン:柳井 政和)