レビュー
音声のゆらぎを測定して“1/fゆらぎ”に近いかを調べられる「ゆらぎアナライザー」
ゆらぎをスペクトラム分布としてグラフ化することが可能
(2014/2/20 18:39)
「ゆらぎアナライザー」は、Wave音声ファイルのゆらぎを測定して“1/fゆらぎ”に近いかを調べられるソフト。Windows 2000/XP/Vista/7/8に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
“1/fゆらぎ”は、電車の揺れや小川のせせらぐ音などに見られるゆらぎで、人間にとって心地良いという説がある。本ソフトは音楽の周波数もしくは音量の変化をさまざまな周期で分析し、ゆらぎをスペクトラム分布としてグラフ化することが可能。
グラフには、データの直線近似が赤い直線で表示されるとともに、赤い直線の傾きが“λ”として表示される。“λ”の値が大きいほど規則性が高く、小さいほどランダム性が高いことを表しており、“λ”の値が1になった状態が“1/fゆらぎ”となる。作者によると“λ”がおよそ0.9~1.1であればその楽曲が“1/fゆらぎ”をもっていると言えるという。
使い方は簡単で、メインウィンドウの[参照]ボタンから分析したいWaveファイルを開き、“サンプリングモード”ラジオボタンで“周波数”“振幅(音量)”から分析対象を選ぶ。あとは、[解析実行]ボタンを押せば、分析が開始されてグラフを表示した“スペクトラム”ウィンドウが開く。
“スペクトラム”ウィンドウのグラフは、横軸がゆらぎの周波数、縦軸がパワーを表している。表示対象となるゆらぎの周波数やパワーの範囲を変更したり、グラフの表示サイズを変更できるほか、データを折れ線ではなく点で表すことも可能。また、赤い直線を描画する際に参照する周波数の範囲を変更することもできるほか、グラフをPNG画像として保存できる。
さらに、メインウィンドウの“解析モード”ラジオボタンを“詳細モード”“固定モード”から選ぶことで、条件を変えて分析を行うことが可能。これらのモードでは、サンプリング周期を変更したり、ノイズとして判定し無視する音量を指定する“バイアス値”を設定可能。また、分析に使う値の範囲を絞り込む窓関数を“ハニング窓”“ハミング窓”“矩形窓”から選択可能。
作者によると、“1/fゆらぎ”の理論自体がさまざまな曖昧さを含んでいるとのこと。本ソフトも条件を変えることで“λ”の値が大きく変わる場合もあり、絶対的な評価が測れるものではないため、分析結果は参考する程度にとどめたほうがよいだろう。
ソフトウェア情報
- 「ゆらぎアナライザー」
- 【著作権者】
- ロジカルアーツ研究所
- 【対応OS】
- Windows 2000/XP/Vista/7/8
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.15(14/01/10)