レビュー

閲覧ページをワンクリックで“Inbox”に保存して管理できるGoogle公式Chrome拡張

“あとで読む”を専用サービスなしにメールベースの運用で実現できる

「Inbox by Gmail」v1.0.0.8

 「Inbox by Gmail」は、「Google Chrome」で閲覧中のページをワンクリックで保存したり、メールで共有できるGoogle製の拡張機能。編集部にてWindows 10上の「Google Chrome」v50.0.2661.87で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

 “Inbox”はGoogleが提供する新しいメールサービスで、“Gmail”の進化版ともいえるものだ(“Gmail”も当面は並行して提供される)。従来の“Gmail”では、読み終えたメールや不要になったメールをどんどん“アーカイブ”し、あとで返信の必要があったり、対応が必要な要件が書かれたメールだけを“受信トレイ”に残すといった運用でタスク管理が行えたが、“Inbox”ではそれをさらに拡張し、“完了”や“スヌーズ”、“リマインダー”といった機能を利用してより効率的にタスクを管理・処理できるようになっている。

 このように説明されると少し難しく感じるかもしれないが、使ってみると案外簡単で、便利と感じる。たとえば、気になるWebページを保存してあとで読み返せるようにする“あとで読む”系のサービスはタスク管理の一種と言えるが、“Inbox”と今回紹介する「Inbox by Gmail」拡張機能を組み合わせれば、わざわざ専用のサービスを利用しなくてもメールで気軽に運用できる。

 利用の流れは、大雑把に言って以下の通り。気に入ったコンテンツをメモ代わりにメールで自分宛てに送信したことがあるユーザーは少なくないと思うが、それと似たような感じだ。

 まず、“あとで読む”ページを本拡張機能で“Inbox”へ保存しよう。拡張機能のボタンを押すと現れるポップアップで、[INBOXに保存]コマンドを選択すればよい。すると、“Inbox”の“受信トレイ”に閲覧ページのリンクが送信される。“受信トレイ”にたまったアイテムをメールだと思わず、タスクとみなすのが“Inbox”をうまく扱うコツと言えるかもしれない。

 “受信トレイ”に保存されたリンクは、マウスオーバーで現れるボタンでピン留め・スヌーズ・完了・移動が行える。不要になった既読のリンクは、完了ボタンを押せば“受信トレイ”から削除可能。すぐに読む必要はないが、後日必ずチェックしなければならないリンクは、スヌーズで先送りしよう。ことあるごとにチェックする必要のあるリンクは、ピン留めで常に“受信トレイ”へ掲示しておくとよい。リンクをタグで分類して整理しておきたい場合は、移動コマンドが利用できる。

読み終えたリンクは完了コマンドで“受信トレイ”から削除
すぐに読む必要はないが後日必ずチェックしなければならないリンクは、スヌーズコマンドで先送り

 本拡張機能は、自分だけでなく、他の人への共有にも利用できるので、相手も“Inbox”を利用しているのであれば、チームでのコラボレーションも効率化するのではないだろうか。

 そのほかにも、本拡張機能はマルチアカウントに対応している。プライベートとビジネスで“Google アカウント”を使い分けているユーザーにも安心だ。

本拡張機能は、自分だけでなく、他の人への共有にも利用できる
マルチアカウントに対応。プライベートとビジネスで“Google アカウント”を使い分けているユーザーにも安心

ソフトウェア情報

「Inbox by Gmail」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.0.8(16/04/20)

(樽井 秀人)