【第30回】
人工衛星などの現在位置を現実の映像に重ねて表示するアプリ「ToriSat」
夜空を見上げて国際宇宙ステーションなどを探そう
(10/12/08)
スマートフォン向けOS“Android”用アプリのライブラリサービス“Androidマーケット”(以下、“マーケット”)には、日々すばらしいアプリが次々と登場している。しかし現在のマーケットは人気アプリや定番アプリにたどり着くための仕組みが弱く、大量のアプリを前に途方にくれてしまう場面も多い。そこで『杜のAndroid研究室』では、さまざまなテーマに沿って窓の杜スタッフが厳選したアプリを紹介していく。今回は、350円で販売されているARアプリ「ToriSat」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介する。
夜空を移動する国際宇宙ステーションを眺めよう
夜空をふと見上げた際に星の間をゆっくりと移動する光をみつけたことはないだろうか。UFOと間違えられることも多いが、それは人工衛星である可能性が高い。巨大な国際宇宙ステーション(ISS)などは明るく見え、光を眺めながらその光の中で人が生活していると思うとワクワクしてくる。しかし、いったいどれがISSなのかを調べるのは手間がかかり、調べている間に見えなくなってしまうかもしれない。
「TriSat」は、肉眼で観測しやすい大きな人工衛星の現在位置や軌道などを、カメラで写した現実の映像に重ねて表示できるARアプリ。人工衛星の情報だけでなく主要な天体や地球の裏側にある有名な都市の位置なども現実の映像に重ねて表示することが可能。さらに、静止衛星が存在する位置を表示する機能も備えており、衛星放送を視聴するためのパラボラアンテナを設置する際に便利。
人工衛星の現在位置などを現実の映像に重ねて表示
使い方は簡単で、起動するとAndroid端末の画面に映った映像上に人工衛星などの位置が表示される。人工衛星は人工衛星型のアイコンで示されるほか、星は丸、星雲は星雲型のアイコン、地球上の場所は旗型のアイコンで示される仕組み。各種アイコンをタップするとその天体などの簡単な説明を表示できる。
また、指定した人工衛星が現在位置から観測できる際の軌道が黄色い線で示され、その人工衛星が見え始める方向が矢印で表示される。さらに、画面の左上では、指定した人工衛星が観測できる時刻までの時間をカウントダウン表示するほか、その衛星の高度や速度も表示される。各種アイコンや軌道を示す線は設定画面で個別に表示・非表示を切り替え可能。
人工衛星は、地球を回るISSやハッブル望遠鏡のほか、ロシアの地表観測衛星Resurs DK、JAXAの熱帯降雨観測衛星TRMM、NASAの大気観測衛星UARSのほか、あかつきやボイジャーといった惑星探査衛星も表示可能。また、天体はこと座のベガやはくちょう座のデネブといった恒星のほか、金星や土星といった惑星、太陽、月を表示できる。
Twitterクライアント機能なども備える
画面右端にあるツールバーの[MAP]ボタンを押すと画面が日本周辺の地図に切り替わり、選択した人工衛星が直近に見える際の軌道を確認できる。また、[LIVE]ボタンを押すと画面が世界地図に切り替わり、選択した人工衛星の現在位置と最近の軌道を表示できるほか、[Calender]ボタンを押せば、選択した人工衛星を観測できる日時をリストで表示可能。
さらに、Twitterクライアント機能を備えており、[Twitter]ボタンを押すことで自分のタイムラインを表示可能。画面右上に現れる鉛筆型のボタンからツイートすることも可能で、ツイートする際にはチェックボックスを使って本アプリのハッシュタグ“#ToriSat”や人工衛星ごとに決められたハッシュタグを付加できる。また、画面左上のボタンで、Twitter全体からハッシュタグ“#ToriSat”が付加されたツイートを抽出して表示することも可能。
- 【著作権者】
- (株)鳥人間
- 【ソフト種別】
- ダウンロード販売 350円
- 【バージョン】
- 1.0