【第71回】
オンラインToDo管理サービスの公式アプリ「Remember The Milk」
アップデートにより無料アカウントでも利用可能に
(11/10/26)
『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、オンラインToDo管理サービス“Remember The Milk”の公式クライアントアプリ「Remember The Milk」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。
ToDo管理サービス“Remember The Milk”の公式アプリがアップデート
“Remember The Milk”は、高機能かつ使い勝手に優れたオンラインToDo管理サービス。スマートフォンアプリのほか、PCのWebブラウザーやガジェットなどから利用して、タスク(ToDo)の登録・管理・閲覧が可能。
“Remember The Milk”のAndroid用公式クライアントアプリ「Remember The Milk」は、以前は有料(年間25米ドル)の“Proアカウント”でのみ利用できたが、今回行われたアップデートにより、無料アカウントでも利用可能となった。ただし、無料アカウントの場合、一部の機能に制限があるほか、利用できない機能もある。
新しいタスクを登録する
アプリを起動してログインを行うと、“今日”“明日”“今週”といったアイコンが並んだ“ダッシュボード”画面が表示される。それぞれのアイコンの右下にある数字で未完了のタスクを確認可能。“今日”または“明日”、“今週”のアイコンをタップするとタスク一覧画面を表示できる。
タスク一覧画面で端末のメニューボタンを押し、表示されるメニューで[タスクの追加]項目を選択すると、タスクの作成画面が表示される。タスク作成画面ではタスク名を入力できるほか、プルダウンメニューで“リスト”“優先度”“期日”という各項目を指定可能。“リスト”はタスクを分類するもので、デフォルトでは“受信箱”のほか“仕事”“個人”“勉強”という“リスト”が用意されている。自分で新たな“リスト”を作成することも可能だ。
タスクの期限である“期日”は、左側のプルダウンメニューを選択して、3通りの方法で指定できる。“基本”はもっともわかりやすい指定方法で、“今日”“明日”のほか、曜日を選択して期日を指定可能。“ピッカー”は具体的な期日の指定方法となり、年・月・日を選んで期日を指定する。“カスタム”は直接テキストを入力して期日を指定する方法で、日付に加えて時刻も指定することが可能。
さらに、画面上部の右から3番目にあるボタンから表示できるメニューからは、タスクの設定項目を増やすことができる。定期的なタスクを設定する“繰り返し”や、タスクの消化にかかる“予測時間”、同種のタスクを分類して管理や検索をしやすくする“タグ”などの項目が用意されている。タスクの各項目を指定し、画面上部の右から2番目にある[保存]アイコンをタップすれば、タスクの登録は完了だ。
スマートバーで簡単タスク登録
タスクの登録方法はもう一つあり、こちらのほうが簡単で実用的な方法となる。ダッシュボード画面やタスク一覧画面で右上の[+]アイコンをタップすると、画面上部にタスク登録用の“スマートバー”が表示される。
タスクを入力するとバーの下に“期日”“優先度”“リスト”“タグ”などの設定項目を表すアイコンが並ぶ。このアイコンをタップすると設定内容のリストがバーの下部へ表示され、タップすると各項目の内容を表す文字列がスマートバーに表示される。最後にキーボードのエンターキーを押せば、タスクを登録可能。
登録したタスクを閲覧
タスク一覧画面の[未完了]タブには、登録したタスクと“リスト”“タグ”“期日”項目が設定された“優先度”順に表示されていて、タスクの左側には“優先度”を表すカラーラベルが表示される。タスクをタップすると詳細画面が表示され、“予測時間”や“場所”などの項目も確認可能。
ダッシュボード画面で“リスト”アイコンを選択すると、登録されている“リスト”の一覧が表示され、右側の数字でそれぞれの“リスト”に分類している未完了のタスクの数を確認できる。各“リスト”を選択すると、分類しているタスクの一覧が表示される。同様に、ダッシュボード画面から“タグ”や“場所”の項目を開くと、それぞれの“タグ”や“場所”が設定されたタスクの数や一覧を確認可能。“リスト”と“タグ”は、タスクを分類するという面で似ているが、ひとつのタスクはひとつの“リスト”にしか分類できないのに対し、“タグ”はひとつのタスクに複数を設定できるという違いがある。
タスクを完了・延期する
登録したタスクを完了するまでが一連のToDo管理だが、本アプリではタスクを完了する操作方法が複数用意されている。“今日”や“今週”などのタスク一覧でタスクを完了するには、完了したいタスクの箇所を左右へスワイプする。すると、タスクの部分に4つのボタンが表示されるので、一番左のチェックマーク型ボタンをタップすれば、タスクを完了することが可能。完了したタスクは[完了]タブへと移動する。
また、タスク一覧でタスクを長押しすると表示されるポップアップメニューで[タスクの完了]を選択してもタスクを完了可能。複数のタスクを一度に完了することも可能で、タスクの左側にあるチェックボックスをONにして画面上部のチェックマーク型ボタンをタップすればよい。加えて、タスクの詳細画面において、上部のチェックマークのアイコンをタップするという操作方法もある。
“期日”が今日のタスクを明日に繰り越したい場合などは、タスク一覧でタスクをスワイプすると表示されるメニューの左から2番目の[延期]ボタンをタップすればよい。また、タスク一覧でチェックボックスをONにし、画面右上の[…]ボタンをタップしたときに表示されるメニューから、[延期]項目を選択することでもタスクを翌日に延期できるなどと、タスクを繰り越す操作方法も複数用意されている。
タスクをオンラインと同期
本アプリで登録したり、完了したタスクをオンラインの“Remember The Milk”と同期して、PCのWebブラウザーなどで閲覧することも可能。初期設定では、手動で同期するようになっており、ダッシュボード画面やタスク一覧画面の上部で[更新]ボタンをタップすれば同期可能。ただし、無料アカウントでは、同期できるのが24時間に1回のみに制限されている。Proアカウントでは無制限に同期できるほか、自動同期も設定可能だ。
自動同期を設定するには、まずダッシュボード画面で端末のメニューボタンから[設定]項目を選択し、表示される設定画面で[同期]項目を選択する。次に、“同期モード”メニューで“自動”または“自動(Wi-Fiのみ)”を選択し、“同期の間隔”で自動同期を行うタイミングを5分毎~2時間毎から選択して設定できる。“自動(Wi-Fiのみ)”を選択した場合は、無線LANでの接続時にのみ同期が行われ、3G接続時には同期が行われない。
ウィジェットでタスクを閲覧・管理
Proアカウントであればウィジェットの利用も可能だ。“今日”のタスク一覧やすべてのタスク一覧、特定の“リスト”のタスク一覧を表示するウィジェットのほか、“スマートバー”ウィジェットの配置が可能。スマートバーウィジェットを使えば、ホーム画面から新規タスクの登録が簡単にでき、音声による文字入力もできる。
また、アプリアイコンと同じ大きさの“バッジ”ウィジェットも配置可能。“バッジ”ウィジェットでは“リスト”や“タグ”、“場所”ごとの未完了のタスクの数をホーム画面で確認でき、ウィジェットをタップするとタスク一覧画面を開いてタスクを確認できる。また、新規タスクを登録するバッジウィジェットもあり、タップすると画面上部にスマートバーが表示されてタスクを登録可能だ。
リマインダとロケーションアラート
このほかProアカウントでは、タスクに設定した“期日”になると通知する“リマインダ”機能も利用可能。リマインダを利用するには、あらかじめスマートフォンやPCのWebブラウザーで“Remember The Milk”のWebサイトにアクセスし、リマインダの設定を行っておこう。リマインダ有効時にはタスクの“期日”になると、ステータスバーにアイコンが表示されるとともにアラームが鳴る。タスクの“期日”に時刻を指定している場合は指定時刻に通知が行われる仕組み。通知が行われたあとでアプリを起動すると、画面下部のバーには“期日”となった今日のタスクの数が表示され、バーをドラッグして上方向に引き上げると、今日のタスク一覧を確認可能だ。
また、Proアカウントで利用できる“ロケーションアラート”は、端末のGPS機能を利用してタスクに設定した“場所”に近づいたときにステータスバーやアラーム音で通知が行われる機能。ロケーションアラートを利用するには設定画面で[場所]項目を選択する。次に、表示される画面において“GPSを使う”をチェックし、“ロケーションアラートを設定”項目で“通知バーに表示”を選択すれば設定は完了。たとえば、買い物のタスクでスーパーを“場所”に指定していれば、スーパーに近づいたときに通知が行われ、通知領域から“場所”がスーパーに指定されているタスク一覧を表示できるため、忘れずに買い物ができるだろう。
- 【著作権者】
- Remember The Milk
- 【対応OS】
- Android 1.5以上
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.0.1(11/10/17)