アカウント不要で閲覧・投稿できる完全匿名SNS「ilka」

　『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android（アンドロイド）”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、アカウント不要で閲覧・投稿できるSNS風サービスのクライアントアプリ「ilka」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

完全匿名で投稿されたつぶやきに“応援”や“共感”で反応

「ilka」

　「ilka」は、アカウントの作成不要で閲覧・投稿でき、なおかつ他ユーザーとも“ゆるく”コミュニケーションできる完全匿名SNS風サービスのクライアントアプリ。誰の投稿なのかわからないため一般的なSNSでは投稿しづらい本音や悩みなどをつぶやけるほか、Twitterのようなリプライ機能などもないため、他のユーザーのコメントを気にする必要がないのが特徴。また、コメントの代わりに、投稿に“応援”や“共感”などを付けて反応を示すことができ、ゆるやかなコミュニケーションも楽しめる。

　アカウント不要のため、初回起動時に利用規約に同意するだけで利用を開始可能。画面にはユーザーの投稿がマス目状に並んで一覧表示され、フリックで上下左右にスクロールすることで画面外にある投稿も閲覧できる。なお、投稿の並びには時系列などの規則性はなく、同様に投稿の背景色や文字色についても意味はない模様。

　画面下部のツールバーで［更新］ボタンをタップすると一覧画面が刷新され、ほかの投稿を閲覧できる。また、画面右下の［全体］ボタンをタップして表示されるメニューから［恋愛］項目を選択した場合、“恋愛”カテゴリの投稿のみを一覧表示することが可能。“恋愛”カテゴリへは、画面右下のボタンが［恋愛］項目になった状態で通常と同じように投稿することで投稿できる。

　投稿をタップすると、ポップアップで全文が表示されて閲覧できるほか、ポップアップ下部のボタンから投稿に反応可能。［応援］［共感］［気になる］ボタンを好きなだけタップし、［送信］ボタンを押すことで自分の反応を示せる仕組みで、Facebookの“いいね!”に似た機能だが、ひとつの投稿に対して無制限に“応援”などを付けれられるのが特徴。なお、編集部にて試用したところ、一覧画面で投稿をタップした際に、投稿によってはポップアップが表示されない場合があることを確認した。

画面右下の［全体］ボタンのメニューから［恋愛］項目を選択すると、恋愛に関する投稿のみが一覧表示される

投稿をタップするとポップアップで全文を閲覧でき、下部のボタンから“応援”や“共感”などで反応できる

投稿履歴を保存すれば、他のユーザーの反応を確認できる

ツールバーの[投稿]ボタンをタップし、表示されるポップアップから投稿を行える

　ツールバーの左側にある［投稿］ボタンをタップすると投稿用ポップアップが表示され、テキストを入力して［送信］ボタンをタップすることで投稿を行える。投稿したテキストを削除・編集することはできないが、投稿は12時間程度で自動消滅する仕組み。

　なお、公式には明言されていないものの投稿には字数制限があり、編集部にて長文を投稿して確認してみたところ、全角で201字以降のテキストが自動的に削除されるほか、改行は1字としてカウントされていた。投稿用ポップアップに入力した字数をカウントして表示する機能はないが、長めのテキストを投稿する際は字数制限に注意したほうがよいだろう。

　初期設定では投稿履歴は残らないが、設定画面で“投稿を残す設定”をONにすると、過去50件分の投稿履歴が保存され、ツールバーの［履歴］ボタンをタップして表示される画面で閲覧可能。投稿したテキストのほか、投稿に付けられた“応援”や“共感”、“気になる”の数を確認できる。また、各投稿の左上にある［×］をタップして、履歴を削除することも可能。

設定画面で“投稿を残す設定”をONにすると、過去50件分の投稿履歴が保存される

ツールバーの［履歴］ボタンから自分の投稿履歴を閲覧でき、投稿に付けられた“応援”などの数も確認可能

テーマカラーを“PINK”や“GREEN”に変更できる

テーマカラーを変更し、ツールバーやマス目の色を変えられる

　そのほか、設定画面ではテーマカラーを“BLUE”、“PINK”、“GREEN”から選択でき、ツールバーやマス目などの色を変更できる。

　なお、先に登場したiOS版「ilka」とAndroid版を比べると、執筆時現在ではいくつかの違いがある。iOS版では、タップしてポップアップを表示した投稿は以降、一覧画面で非表示となるほか、不適切な投稿を報告する機能や投稿履歴の閲覧にパスワードロックをかける機能などを備えている。Android版にはパスワードロック機能は用意されていないが、投稿履歴を他人に見られたくない場合は、特定アプリの起動にパスワードロックをかけられるユーティリティアプリなどを別途インストールして活用するとよいだろう。