いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】セル左上の緑の三角形は一体何? エクセルの素朴な疑問と対策ワザ
2017年4月12日 07:20
Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。
セルに緑の三角形が表示されることがある
Excelでいろいろな内容を入力していると、セルの左上にいつの間にか緑の三角形(①)が表示されていることがあります。
放っておいても特に何事もない場合も多いですが、わからないものが表示されているのは少し心配になりますよね。
緑の三角形の秘密
この緑の三角形は「エラーインジケータ」と呼ばれ、入力された内容に対してExcelが「エラーかも?」と判断した場合に表示されます。
エラーインジケータは、入力した値や数式にエラーの可能性があるときに表示されます。例えば、次のような場合です。
- 書式が文字列に設定されているセルに数値が入力されたとき
- セルに入力された数式にエラーがあるとき
- 空白のセルを数式が参照しているとき
エラーインジケータが表示された場合、無視しても特に問題ない場合がほとんどですが、計算結果に間違いが出る恐れもあります。
なお、数式に間違いがあるなどの理由で計算がそもそも不可能な場合は、アルファベットや数字が組み合わさったエラーメッセージがセルに表示されます。まず今回は緑の三角形(エラーインジケータ)が表示された場合の対策方法をご紹介し、そのほかのエラーメッセージは次回以降に解説します。
エラーインジケータを無視する
計算などで特に困っておらず、このエラーインジケータが表示され続けるのが邪魔だと判断したときは、消すことができます。
エラーインジケータが表示されたセルをクリックすると、セルの脇に「!」マークのアイコン(①)が表示されます。このアイコンの上にマウスポインターを載せてみましょう。
「!」マークのアイコンの色が変わりますので、右側に新たに表示された[▼](②)をクリックしましょう。
表示されたメニューから[エラーを無視する](③)をクリックしましょう。これでエラーが無視されるようになります。
ちなみに、このメニューの一番上には「数値が文字列として保存されています」と書かれています。この例では、書式が文字列に設定されているセルに数字を入力したので、Excelが「エラーかも?」と判断したのです。
エラーを無視する設定が完了すると、エラーインジケータ、つまり緑の三角形は非表示になります(④)。
セルの書式の設定を修正する
ここまで紹介した例のように、数値が文字列として保存されているときに[エラーを無視する]を選択すると、エラーは表示されなくなりますが、入力された内容を数値として計算に使うことができない状況は変わりません。
このように、値が目的と違う書式で保存されている場合は、セルの書式の設定を修正する必要があります。
文字列として保存されている数値を計算に使えるようにするために、セルの書式の設定を修正する2つの対策ワザをご紹介します。
対策ワザ1 エラーインジケータから書式を変更する
1つ目は、エラーインジケータの表示されたセルの右側に表示される「!」マークのアイコンから開くメニューで書式を変更する方法です。
表示された「!」マークのアイコンにマウスポインターを乗せ、[▼](①)をクリックしましょう。メニューが表示されるので、[数値に変換する](②)をクリックします。
すると、セルの書式設定が[標準](③)となり、エラーインジケータが表示されなくなりました(④)。
対策ワザ2 エラーインジケータから書式を変更する
2つ目は、「セルの書式設定」ダイアログを開いて、セルの書式を変更する方法です。
リボンの[数値]グループの右下に表示される矢印のアイコン(①)をクリックしましょう。
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されたら、[表示形式]タブ(②)の[分類]から[標準](③)を選択し、[OK](④)をクリックします。
この方法を使うことでも、計算に使える値として数値を保存し、エラーインジケータの表示を消すことができます。
緑の三角形のエラーインジケータはExcelからの問いかけ
エラーインジケータは、Excelが「本当にこれでいいのかな?」と思った部分にも表示されます。
エラーインジケータが表示されたら、一旦立ち止まって、なぜ表示されたのかを調べてみるのがいいでしょう。思わぬミスが見つかることや、いろいろ勉強になることもあるでしょう。
セルに緑の三角形が表示されて困っている同僚をサッと助けてあげれば、職場で一目置かれる存在になれるかもしれませんね!