いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】支店ごとに分けられた売上高シートの計算は面倒…フォーマットが同じエクセルシートの集計テク
2017年8月4日 06:55
Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。
複数のシートで同じ位置にあるセルを合計したい!
同じフォーマットの表で別々の支店の売上高を管理している場合に、簡単に全支店分の合計を計算できないかな……と思ったことはないでしょうか。
Excelには、複数のシート上の同じ位置にあるセルを簡単に集計できる「3-D集計」という機能があります。複数のシートの同じ位置を串刺しするように集計するので、「串刺し集計」といわれることもあります。例えば、①のように複数のシートの同じ位置のセルを合計することができます。
今回は、この3-D集計機能を使って、複数のシート上で同じ位置にあるセルを合計する方法を解説します。
複数のシートの同じ位置にあるセルを集計できる「3-D集計」
支店別の売上高の表(①)を1つのブックにまとめておきます(②)。シートをコピーして同じフォーマットにしておくと、3-D集計がしやすくなります。
この例では、[東京支店][札幌支店][大阪支店][福岡支店]シートにはそれぞれの支店の売上高がまとめてあり、[全支店合計]シートは同じフォーマットで売上高が未入力になっています。
では、すべての支店の4月分の売上高を合計してみましょう。[全支店合計]シートの見出し(③)をクリックし、セルB3に「=SUM(」(④)と入力します。
そのままの状態で[東京支店]シートの見出し(⑤)をクリックし、4月分の売上高が入力されたセルB3(⑥)をクリックします。
そのあと、[Shift]キーを押しながら[福岡支店]シートの見出しをクリックします(⑦)。すると、[東京支店]から[福岡支店]までの連続した4つのシートがすべて選択された状態になります。4つのシートが選択されたら、[福岡支店]シートで4月分の売上高が入力されたセルB3(⑧)をクリックします。
3-D集計するときは、あらかじめ集計に使いたいシートをすべて隣り合わせて並べておく必要があることに注意しましょう。
数式バーに「=SUM('東京支店:福岡支店'!B3」と表示されたことを確認し、最後に「)」(⑨)(半角の丸かっこ)を入力します。この数式は、“[東京支店]シートから[福岡支店]シートの間にあるセルB3をすべて合計する”という意味の数式です。
「)」が入力できたら、[Enter]キーを押します(⑩)。
表示が[全支店合計]シートに戻り、セルB3に全支店の4月分の売上高の合計が表示されました(⑪)。
この例では、「合計」が入力されるセルB7にはすでに「=SUM(B3:B6)」として4カ月分の売上高を合計する数式が入力されているので、セルB7にも同時に同じ数値が表示されます。
セルB3に入力した数式を、セルB6までコピーしましょう。セルB3をクリックして選択し、セルの右下にマウスポインターを合わせます。マウスポインターが十字の形に変わるので、セルB6までドラッグします(⑫)。
ドラッグを止めると、7月分までの全支店の売上高がそれぞれのセルに表示されます(⑬)。
これで、複数のシートの同じ位置にあるセルを簡単に合計できました。
別々のシートでも簡単に数値を合計できる!
今回は、3-D集計機能を使って、複数のシートにある同じ位置のセルの合計を求める方法を解説しました。
難しい数式をセルに自分で入力する必要はなく、簡単な操作で合計を求められることがおわかりいただけたのではないでしょうか。本稿では合計を求める例を解説しましたが、入力する数式で別の関数を使えば、平均や最大値、最小値などいろいろな集計を行うこともできます。
今回の記事を参考に、3-D集計を業務のいろいろな場面で役立ててくださいね。