いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】社外秘の文書を一目で見分けられるように! エクセルのシートに透かし文字を入れるテク

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

社外秘であることを強調したい

 顧客名簿や社員名簿など、取り扱いに注意が必要な資料に、目立つ印をつけてメンバーに注意喚起をしたいと思ったことはありませんか?

 Excelでは、ワークシートの背景に「社外秘」などの文字を透かして入れることができます。紙の文書に「社外秘」とハンコを押すようなイメージですね。

 今回は、Excelでワークシートの背景に透かし文字を入れたいときに役立つテクニックを解説します。

ヘッダーに画像を挿入して透かし文字に見せる

 外部に漏れてはならない顧客情報が記載されたワークシートの背景に「社外秘」という透かし文字を入れる例を考えてみましょう。

 Excelでは、ヘッダーに画像を入れることで、透かし文字が入っているように見せることができます。ただし、このテクニックを使うには、透かし文字用の画像を事前に準備しておく必要があります。ここでは画像の作成方法についての解説はしませんが、有料の画像作成ツールはもちろん、無料で簡単に画像を作成できるツールもあるので、透かし文字用の画像を作ってみてください。たとえば、Windowsの「ペイント」でも簡単に作成できます。一度、画像を作って保存しておけば、何度でも使えるので便利です。

 今回は、グレーの文字で「社外秘」と書き、斜めに配置した画像を、透かし文字用の画像として準備しました。

 では、実際に透かし文字をワークシートに入れてみましょう。対象のワークシートを開き、[挿入]タブ(①)の[ヘッダーとフッター](②)をクリックします。

 ブックの表示がページレイアウトビューに切り替わり、ヘッダーを入力できるようになる(③)ので、ここに、事前に準備しておいた透かし文字の画像を入れてみます。リボンにある[ヘッダー/フッターツール]の[デザイン]タブ(④)→[図](⑤)をクリックします。

 [画像の挿入]ダイアログボックスが表示されるので、[ファイルから](⑥)をクリックします。

 事前に作っておいた「社外秘」の画像を選択(⑦)して、[挿入](⑧)をクリックします。

 「&[図]」(⑨)と入力されたことを確認して、ヘッダー以外のセル(⑩)をクリックします。

 ワークシートの背景に「社外秘」という透かし文字が表示されました(⑪)。

 通常のヘッダーやフッターと同じように、1箇所に設定すれば、すべてのページの同じ場所に透かし文字が表示されます。

 透かし文字の位置を調整することもできます。ヘッダーの入力エリアをクリックして、「&[図]」の前に改行を入力する(⑫)と、その分だけ下に移動します。

 ページレイアウトビューから標準ビューに戻すと、透かし文字は表示されなくなるので、ワークシートの内容を編集する際に邪魔になることはありません。

 透かし文字は、通常のヘッダーやフッターと同様に、ページレイアウトビューのほか、印刷プレビュー(⑬)でも確認できます。

使い方はさまざま! いろいろなビジネスの場面で応用できる

 今回は、Excelのヘッダーの機能を使って、透かし文字を入れる方法を解説しました。

 顧客情報など、取り扱いに注意が必要な資料に「社外秘」という透かし文字を入れてみましたが、そのほかにも、会社のロゴを入れたり、下書きの文書を清書と間違えないように「Draft」「Sample」などと入れたりするなど、さまざまな場面で応用できるテクです。ぜひ覚えておいてくださいね。